新中央市民病院基本構想案の見直し(保健福祉事業決算)

2004年09月28日

◯委員(井坂信彦)
6月の新中央市民病院基本構想案ということで,新築・移転の場合と,
それから現地全面改修の場合のシミュレーションが載っていたわけですけれども,
これを拝見しますと,建設工事やそれから医療機器を含めて,新築の場合は 387億円。
これは土地代は含まないわけですが。

そして,現地全面改修の場合は 346億円かかるというシミュレーション内容でした。
金額に大差ない上に,新築なら2年半で済むところが,改修では4年かかるというふうに書いてありまして,
この結果だけを見れば,そら多くの人は,
それならもう移転・新築でよいのではないかと考えるのではないかというふうに思います。

ただ,この神戸市が想定している現地改修のシミュレーションは,
私は不自然な点が非常に多いというふうに思っております。

最大の問題は,この利用するすべての床面積を改修すると,
そういう前提で金額をシミュレーションしていることではないかと。
構造体だけ残して,すべての床を改修するという,そういうシミュレーションであれば,
これはもう新築・移転に近い費用がかかるのは当然だというふうに思うわけです。

質問なんですが,全面改修ではなく部分改修,私はおおむね半分ぐらいだと思っておりますけれども,
部分改修のシミュレーションは行っていなかったのかどうか。
エレベーターですとか,エレベーターホール,廊下などは現状のまま使えたのではないか,
そういうプランは内部で持っておられなかったのかどうかお伺いしたいと思います。

◯中村保健福祉局長 
構想案の28ページに掲げさせていただいておりまして,
井坂委員のおっしゃってます部分改修という意味合いというのをどう理解したらいいのか,
ちょっと私自身がよくわからないところがございますけれども,いずれにいたしましても,
ああいう大変,7万平米という大きな建物が,極めてコンパクトに一定の理念のもとにでき上がってございます。

普通の病院の場合は,棟がいろいろ病棟の部分ですとか,あるいは診療棟ですとかいうような格好で,
いろいろな棟が何棟かあって,
それぞれが全体として機能するみたいな感じになっているケースが多いわけですけれども,
我が中央市民病院はご存じのように,
ああいう本当に真四角のものがコンパクトに大きなものとしてあるもんですから,
これを部分的に改修していくというのは大変難しいと正直言って思っています。

したがいまして,そういう案については検討してございません。
むしろ構想の案の28ページ,29ページに書いてございますように,仮にやるとしたならば特に診療部門ですね,手術だとか,ああいうところの部分については,別にそれ用のものを駐車場のところをつぶしてでも
6,000平米ぐらいのものを建てて,
そっちに打って返しをしてやらないとできないんではないかという前提に立っていますのと,
病棟部分についても患者さん,入院患者さんのアメニティーみたいなことを考えたら,
あれも大変増築という部分ではやりにくうございますけれども,
例えば病棟部分は四角いものをここへ4つぽんぽんとありますので,
その間を少し埋めるような形で増築みたいなことができるんではないかという
コンサルの意見なんかもありまして,
そこにアメニティーの観点から 1,200平米ぐらいの増築をしてやるというような案を考えて,
結果として余りそんなに改修費としてはお金が変わらないということで,
部分改修のようなことじゃなくて,むしろ全面改修を前提に考えていると。

ご存じのとおりでございますけれども,毎日 800人の入院患者さんがあそこで生活をされているわけですね。
毎日 2,000人の外来患者さんがお越しになっている。
毎日 100人を超える緊急患者さんがお越しになっている。
15~16人の救急の入院患者さんがある。
年間では 6,000件を超える手術をやっている,
毎日にしたら30から40の手術をやっているわけでございます。

それ以外にお見舞いの方,あるいは外来患者のお付き添いの方というようなことを考えましたら,
もうあそこの病院を数千人の方がやっぱり毎日出入りをされているという状況だと思います。
それをああいうコンパクトな建物,しかも高度な機能を維持しながら,
部分改修をやっていくということについては極めて難しいというふうにして,
私自身は理解をしているものですから,その部分改修というのはほとんどあり得ないと。
したがって,全面改修だということで,全面改修をやるならこういうことだということで,
検討をさせていただいたということでございますので,そこの点はぜひご理解をいただきたいと思います。

先ほどのご答弁で部長は,いろいろ今の設備の問題点について申し上げました。
これ,本当は余り大きな声で申し上げるべきことではないんかもわかりません。
大変設備担当をしている者についてはプレッシャーがかかっている問題でございまして,
その辺のこともあるもんですから,ぜひとも新しいものにしていかないといけないと考えてございますので,
ぜひご理解を賜りたいと思います。

◯委員(井坂信彦)
やっぱり局長,これははやりの言葉かもしれませんけれども,
あり得ないの一言で余り切り捨てていただきたくないなというふうに思っておりまして,
そら神戸市とか病院の会計にお金がたくさんあれば,そら市民満足度調査どおり,
フルスペックの 100点満点の病院をつくったらいいですけども,
そんな状況じゃない中で,
何で役所というのはそういうあらゆる可能性を本気で追求するということをしないのか。

私,この間,公立病院の建築の専門家の方に実際お願いして,それでそんなに時間はかけてないですけども,
やっぱり市民病院,現状の改築でどの程度できるかということも実際考えてもらったんですよ。
それを詳しくはここで申し上げないですけども,やっぱり6階から9階の病室,
さっき答弁なかったですけども,エレベーターとか廊下とか,
その辺の共用部分まで全面的にいじる必要はないんじゃないかというふうに考えたら,
大体その病室フロアは4分の3だけの改修で済むのではないかというふうにも思いますし,
5階なんていうのは,これ本当に改修する必要があるのか。

医局とかその辺を移した後,研修室かなんかにするんかもしれないんですけども,
そういういろいろプランを考えていって,
それでおっしゃるように増築の 6,000平米ぐらいは私は必要だと思いますけども,
そういうことも含めて,それで床の大体半分ぐらいを改築するようなプランというのは,
私は可能ではないかというふうに,その方の具体的な図面を見せていただいて思っているんです。
 
そういう検討をされた上で,なお,それは現実的でないという,
そういうお話ならわかるんですけれども,あり得ないの一言で,
それをもう切り捨てて検討すらしていないというのは,私はどういうことかというふうに思うわけです。

やっぱり使える部分は残しながら,機能転換をするという,
そういう手法は本当にあり得なかったのか,なぜ検討しなかったのかということ,
もう1度お聞きしたいのと,
それからあとその方に指摘されたのが,やっぱり増築や改修の単価が,
これは今の市場の相場より相当高いのではないかというふうに言われたんですけれども,
この点について,このシミュレーションに出ている平米当たりの単価,高過ぎないのかということ。

それからもう1つ疑問なのが,医療機器と備品の購入費がシミュレーションでは移転・新築の場合と,
それから現地改修の場合で同額見積もられているんですけれども,これはどういう仕組みなのか。

今あるものを,例えば半分ぐらい残して使うというような,そういうことも含めて,
なお新築の場合も現地改修の場合も同額の新たな費用が必要なのかどうか。
こういうもろもろ,一生懸命詰めていくと,その方のおっしゃるには,
私もその案に納得しましたけども,大体 170億ぐらいで大幅な機能移転と,
そして床面積で大体半分ぐらいの改修と,それで 6,000平米ぐらいの増築。
こちらの理念の 100点満点の病院の機能のうちの大体70点ぐらいは
実現できるのではないかというふうに思っているわけですけども,
その点についてお聞きしたいと思います。


◯中村保健福祉局長 
先ほどのご答弁でも冒頭申し上げましたように,井坂委員がおっしゃっている部分改修という意味合いが,
どういうことかというのは,私自身もうひとつよくわからないという前提でご答弁申し上げたわけです。

私どもがあそこの建物の問題点というのは,
設備にまず問題があるというふうに申し上げているわけでございます。
給排水,空調等のです。で,躯体は,
何もなければ躯体はもつかもわかりませんということを申し上げているという,
ここはもう十分ご理解をいただきたいということでございます。
ですから,あるものを運転をしながら,あれだけの機能の濃密な状態の建物,
あるいは人が何千人も出入りしている物を運営をしながら,
しかも高度な中身を維持しながら,設備を全面的に改修していくというようなことは,
ほとんど考えられないというふうにして理解をしているということでございます。
 
加えまして,今後の医療機能等を考えたときに,
じゃ躯体はどうなのかということについても,懇話会でいろいろ議論があったわけでございまして,
ああいう格好で4つに病棟が分かれていることが,
下まで柱でどんといっておりますから,下の部分の医療機能をフレキシブルになかなか改修,
今のニーズに合ったような格好でフレキシブルに改修できにくい建物であるという意見はあるわけでございます。

加えまして,改修をやる場合については,懇話会の意見ですけれども,
手術部門なんかについて,当然,部分的な制限というのは出てくるでしょう。
あるいは,入院患者さんのアメニティーの確保という分では当然問題も出てくるでしょう。
あるいは,工期は長くなるかもわかりませんし,工費も増大するでしょう。
あるいは,院内感染をはじめとした,そういう衛生管理を,工事中の衛生管理ですけれども,
どうしていくかというような課題もあるでしょうね。
そういう,これは私が言っているわけじゃない,懇話会でそういう議論があったということで,
はっきり懇話会の報告書にも書いてあるわけです。

そういう中で,本当にやっていけるんかということを判断したときに,
部分改修,委員がおっしゃっている部分改修という意味かどうかわかりませんけれども,
その打って返しのような格好でやっていくことが現実的にできるかどうか。
しかも,これからの医療のニーズを考えたときに,
十分な医療の中身を確保する改修ができるかどうかというところを総合的に考えたら,
やっぱり改修なら全面改修しかあり得ない。

それよりか,移転・新築をして,その後,
あれを何かいいものに使っていくという方がベターではないかということで,
構想をまとめさせていただいたということでございますので,
ぜひご理解をいただきたいと思います。

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