2004年03月22日
◯2番(井坂信彦君)
住民投票☆市民力議員団を代表して,1点につき質疑をさせていただきます。
楽天の社長がヴィッセル神戸サッカーチームを引き受けてくださって,
そしてイルハンという人気選手が加入して,
新しく生まれ変わったヴィッセル神戸の今後の活躍には大いに期待しております。
ヴィッセル神戸を応援する市会議員の会の一員としても,
また一サッカーファンとしても今後とも
応援を続けていきたいというふうに思っております。
新しい運営会社と選手・スタッフには問題はありませんけれども,
破綻した旧運営会社とそこにずるずると税金を出し続けた神戸市には,
やはり問題があると考えますので,
幾つか質疑をさせていただきたいと思っております。
1年前の平成15年度予算提案のとき,
市長あるいは教育長は既にヴィッセル神戸が
営業譲渡先を探しているということをご存じだったのかどうか,
また営業譲渡に当たっては民事再生法のような形で,
貸したお金が返ってこない可能性の高い譲渡の形にならざるを
得ないということを,平成15年度予算提案の当時に認識しておられたのかを
お伺いしたいと思います。
もっとはっきり言いましたら,平成15年度予算でヴィッセル神戸に貸すと
当時提案しておられた,そして実際貸したわけですけれども,
15億 2,000万円が恐らく返済されないだろうということを
当時知っておられたのかどうか,お伺いいたします。
また、12億円余りの債権を放棄した神戸市として,
神戸市にこのような金銭的な損害を与えた旧運営会社の経営幹部に対して,
今回どのような責任の取り方を求められたのか。
特に元局長でいらっしゃるところのヴィッセル神戸の社長と,
そして神戸市から出向しておられた幹部職員に対してはどうなのかを
お伺いしたいと思います。
◯教育長(西川和機君)
その時点におきましては,今回のような譲渡先企業の楽天グループについては,
私どもの周辺には一切入っておりませんし,
ヴィッセル神戸もその時点では楽天グループ周辺へのアプローチは
まだ開始しておりませんでした。
譲渡先企業等についての模索というのは,
さかのぼれば平成7年震災直後のメーンスポンサーと
大株主が撤退いたしました危機的な状況,
その時点から既に民間企業への譲渡先というのは模索をし続けておりました。
それから,15億を放棄したような旧会社の責任のとり方についての
ご質問でございますが,今回ヴィッセル神戸というのは,
クラブそのものが存在し,
そして神戸のまちにJリーグのチームを存続させるということが
最優先であったわけでございます。
そのために例えば横浜市にございました
横浜フリューゲルスのように消滅をさせる,
Jリーグのチームが神戸から消え去ってしまうという
最悪の状況を避けたいという思いでこれまで支援をしてきたわけでございます。
その中で当然に支援の条件としては運営費の徹底した削減,
あるいは広告料収入確保の最大努力をする,
このような経営努力の最大限の努力を取り組むように,
神戸市からヴィッセル神戸に対しては指導してまいりました。
そして,人件費におきましても平成9年当時,
これは選手の年棒でございますが,13億 5,000万──
当時JFLからJリーグに上がった年でございます。
13億 5,000万ございましたものが平成11年度には約7億円,
これは今も大体7億円程度でございます。
Jリーグの他チームに比べていただきましても,
極めて低いレベルに抑えてございます。
そしてまた,収入面──長引く景気低迷の中にありまして懸命に
努力をいたしましたけれども,なかなか思うようになりませんでした。
地元の企業さんを中心に,先ほどご指摘のありました
ヴィッセル神戸の社長をはじめ幹部職員,懸命の努力をいたしましたが,
やはり長引く景気低迷にはなかなか勝てなかったわけでございます。
これはヴィッセル神戸だけではございませんで,
例えば今回私どもの支援のスポンサーになられました楽天グループさんが,
昨年まであるチームのフロントロゴを持っておられましたけれども,
これとても1億円にはるかに下回るような金額とお聞きしておりまして,
非常に広告収入の確保ということはなかなか簡単ではなかったわけでございます。
その中で今回のように運営費の削減をし続けて,
そして楽天グループへの接触をするという努力と発想をやりましたのは,
旧ヴィッセル神戸の会社に出向しておりました
部長以下の職員であり社長であったと思っておりますので,
今,井坂議員のお話でございますが,
これはやれる最大の努力をした結果であると私は考えております。
以上でございます。
◯2番(井坂信彦君)
まず,楽天という企業名をご存じなかったというのは,
それは私もこないだ12月の委員会の中身を読ませていただいていますので,
知っております。
こないだの平成15年の12月15日の文教経済委員会で
西川教育長がおっしゃったことなんですけれども,
そのときも今回のお話がいつごろかということですがというご答弁で,
この春先からでございますと,15億 2,000万円の短期貸付,
去年の春の予算の審議のときもこのままで決していいはずはないというのは我々も
──神戸市側も持っておりまして,何とか抜本的な改善をしたいと,
既にあるスポンサーさんにもご相談をされたということで,
さらにそのときおっしゃっているのが,
それにあわせまして別個にやはり抜本的な対応をとるための
模索もしておりましたという,この抜本的な対応という言葉は,
楽天という企業名はその後恐らく話が出てきたということかと思いますけれども,
しかし15億 2,000万というお金,借金つきで
例えばヴィッセル神戸を引き取ってくれる企業があるなどということは
当時およそ考えられないと私は思っているわけですけれども,
つまり楽天という企業名は決まっていなかったにしろ,
新たに企業を探すという中で当然今回のような民事再生法,
借金を棒引きするという形での譲渡を既に去年の予算の提案の前から
模索しておられたのではないかという,疑念がありますので,
私は今回質問させていただいているわけです。
楽天という企業名ではなくて,
去年15億 2,000万円を貸し出すと決めていたときに
既にこのお金は返ってこないかもしれないなという蓋然性といいますか,
そういったものがあったのかどうかについて
ちょっともう1度お聞きをしたいと思います。
それから,経営陣のことについてなんですけれども,
これは日経新聞の記事なんですけれども,ヴィッセル神戸のチーム運営について,
民間銀行なら資金繰りが悪化した相手に融資は避ける。
そうやって外堀を埋められたら,
思い切った若手主体のチームづくりやJ1残留にこだわらぬ
荒療治に走れたのかもしれない。
しかし,銀行管理ならぬ市役所管理となったヴィッセル神戸はずるずると
中途半端なチーム運営を続けたと,日経新聞には書かれているわけです。
これはこういう見方もあるということなんです。
去年の12月15日の委員会の西川教育長の答弁を見せていただきましても,
あるいは今のお話を伺いましても,何というんですか,
もちろん現状で考え得る最善の譲渡先であったというのは私も思いますし,
その点で努力をされたというのはもちろんわかるんですけれども,
かといってどうもそちらの方ばかり誇っておられて──
もちろんお金が返ってこなかったのは申しわけなかったというふうに
議事録にも書いてあるんですけれども,しかし今回全く責任を問わないですとか,
むしろ本当によくやってくれたんだと思っているというようなことを言われると,
やはりこれは税金ですから,そういうふうに言われてしまうと,
私も納得がいかないものがあるわけです。
その点について──つまり1点目は,去年の予算の提案時に
既に貸付金と言いながら,恐らく譲渡先を探す過程で
これは返ってこないことになるだろうなということをわかっておられたのかどうか。
それから,経営幹部の責任について再度お聞きしたいと思います。
◯教育長(西川和機君)
まず,抜本的な改革ということで私が発言したことが,
この15億 2,000万が返ってこないことをその当時から
想定していたのではないかというご質問でございますが,
これまで貸し付けは平成10年の3月から,9億から始まっております。
9億から11億,そして11億から15億 2,000万という形で,
それぞれの各期の資金不足,
そしてその次の期のどうしても資金が不足するであろうという部分についての
短期的な資金不足への充当ということで貸し付けを行ってきたわけでございます。
したがって,先ほども少し日経新聞の記事を引用なさっておられましたが,
思い切った投資によるチームの改革あるいは観客動員という,
いい循環というのはなかなかこの貸し付けで難しいという,
そういう宿命は持っておりました。
しかしながら,チーム運営費を,先ほどご説明申し上げましたように,
Jリーグのチームの中でも一番低い位置にあるような抑制をしておる。
チーム運営費が肥大化する中で可能性のある選手を集め,
そしてまたそれを移籍してその資金を稼ぐということでやっておりました。
そしてまた,国内の有力企業──これまでは地元企業を中心に,
支援をしていただきました3つの企業がございます。
伊藤ハムさん,ノーリツさん,そして川崎重工さんという,
もう既に明らかになっておりますので,企業名を申し上げますが,
そういう地元企業だけでなくて,
国内の成長著しい新分野の企業へのアプローチというのをやろうと
考えたわけでございます。
これが12月15日の委員会で,
従来のいわゆるホームタウン制度をしいておりますJリーグでございますので,
できるだけ周辺の企業さんを中心ということで,
この数年間アプローチをしたわけでございます。
どうしてもやはり難しいと,そして国内総じて長引く景気の低迷の中で
なかなか思うようにいかないということで,少し考え方を変えるということで,
先ほど申し上げましたように新分野の企業へのアプローチ,
これをかなり,14年度後半から考え出したということでございます。
そうしまして春先,楽天グループへの接触──アプローチになったものでございます。
先ほどご質問にございましたように,
返ってこないかということで考えておったかということなんですが,
できるだけやはりチーム運営費の肥大化を抑制して,
そして国内有力企業のゼッケンスポンサーを獲得し,
そのほか広告・看板のスポンサーを拡大する,
そして地道に少年少女のファンを開拓して,
そしてそれを観客動員につなげていこう,こういうことを通して,
長くはかかりますが,黒字化を見込んでおりました。
そして,全額返済する計画の提出を受けて議会でご説明を申し上げた,
こういう状況にございます。
したがいまして,先ほどの2つにつきましてお答えを申し上げました。
◯2番(井坂信彦君)
去年の予算のときにヴィッセル神戸から全額返しますと言われたので,
返ってくると思って予算議会に提案されたということなんですけれども,
しかし私先ほども申し上げましたけれども,
営業譲渡という形を考えていろいろ模索される中で,
こんな借金つきでヴィッセル神戸の球団を
引き取ってくれるところはないだろうということは,
当然わかっておられたと思うんですよ。
今,返ってこない可能性がもし高いのであれば,
普通なら──こないだの12月15日の文教経済委員会のときにも,
高山議員の質問に対してこういうふうにおっしゃっておられます。
損失が生じない──つまり貸したお金が返ってこないというような,
損失が生じない仕組みが必要だというのは,私も同感でございますが,
やはりこうならないためには貸付金ではなく
補助金ということになるのかなという思いがいたしますが,
それとてもやはり今高山先生がおっしゃったように,
貴重な税金をこういう形で投入するかどうかという,
これは議会での十分な審議が要ろうかと思いますというふうに,
西川教育長が答弁されておられるわけです。
やはりこういう返ってくるのが前提の貸付金という形で,
最初9億だったのが2002年には11億と,
それで去年には15億というふうにぽんぽんとふえていく中で,
こういう新しい譲渡先を探す中でそういう可能性もあるかもしれないと,
そういう話まできちんと議会に説明をして,
返ってこないかもしれないという前提で,
それでもヴィッセルをつぶさないために補助金を上げるようなつもりで
15億円を出すのか出さないのか,
そういう話を議会できっちりと議論して
決めるべきじゃなかったのかなというふうにも思うわけです。
この問題は,別に市の当局だけの問題じゃなくて,やはり我々を含めて,
議会の責任も問われる話だと私は思っておりますので,
きょうこういう議論をさせていただいたわけですけれども,
やはり教育長が青少年に夢を与えたという意義も見てほしいということを,
この間常々おっしゃっておられますけれども,
神戸市が本当に豊かな時代ならそれでよかったと思うんですけれども,
私は今いろいろな事業を,行政評価ですとか事務事業評価という形で,
どの事業,どの政策にどれほど効果があるかということをきちんと数字ではかって,
余り効果のない政策は削ろうという,そういうかつかつの経営をしている今に,
ただ青少年に夢を与えたからというようなあいまいな理由で,
12億円をぽんと今回のように放棄することが
正当化されていいのかどうかというふうには,非常に疑問を持っております。
今回追加議案で出されまして,ヴィッセル神戸勝っているんで──
きのう引き分けでしたけれども,調子がいいので,
その点は非常にいいんですけれども,
ただやはり今回こういうおとがめなしという形ですっと通してしまうのは
問題かなというふうに思いましたので,質疑をさせていただきました。