職員の傾斜配置(第1回定例市会)

2004年03月04日

◯2番(井坂信彦君)
職員 3,000人削減の影響をどう回避していくのかということについて
お伺いいたします。
 
昨年12月議会でも私は,ITシステム投資の効率性を
見直してはどうかという議論をさせていただきました。

1万 9,000人でやっていた仕事を
今後1万 6,000人でしなければならないとすれば,
当然仕事のやり方自体を変えていかなければ,
単なる住民サービスの低下を招くだけだと思っております。

厳しい言い方をしてしまえば,
市職員でなくてもできる仕事というのがあれば,
それはもはや市職員がやってはいけない仕事になっているのではないか。
 
私は 3,000人削減に反対しているわけではありません。
今すべての事業を責任ある市職員にやってもらうなどという
贅沢がもはや許されない財政状況だというふうに思っております。
 
職業にもちろん貴賤はないわけですけれども,税金を払っている側からすれば,
給料に見合った仕事に市の職員さんには集中をしていただきたいと思うのは
当然のことではないでしょうか。
 
高山議員が以前から提案させていただいているABCという手法,
アクティビティー・ベースド・コスティング──活動基準原価計算と訳される,
ある業務にそれぞれ職員が何時間何分携わったのか,それを計測して,
その時間数にそれぞれの職員さんの時給を掛けたもの,
それがその業務のコストなんですよという厳格なコスト計算手法を用いれば,
その業務が市職員にしてもらっていい仕事かどうか,
おのずと明らかになってくるのではないでしょうか。
 
2月の委員会視察で札幌を訪れました際に空いた時間を活用してもう1件,
札幌市のIT推進課をお邪魔してコールセンターということについて
勉強させていただきました。

このコールセンターというのは,
役所にかかる電話の8割は実は簡単な問い合わせだ,
市職員でなくとも答えられる,
それならたらい回しをせずにオペレーターがその場で
パソコンを調べて答えようという事業で,
80%の電話に直接オペレーターが答える──
それから5分以内に答えを出すという目標で1年前にスタートした事業です。
 
実際始めてみますと,オペレーターが答えられずに
担当部署に転送した割合はわずか3%,
そして利用者の満足度が96点というなかなかいい結果に
終わっているようでありました。

それぞれの部署がばらばらに対応していた簡単な問い合わせ電話を
コールセンターという形で集中化して,外部委託した先進事例だと思っております。
 
もう1つ,他都市の例ですけれども,
静岡県の総務事務センターというものが始まっています。
約 2,000人が勤務していた静岡県庁本庁の総務事務のうち,
例えば旅費の支給であるとか非常勤職員の報酬,
そういった部分を2002年4月に新設した総務事務センターで
集中処理を始めています。

そして,さらに業務の一部を民間企業にアウトソーシングしているということで,
最終的には各部局の総務事務を4割削減する目標でやっておるということです。
大阪府でもこの4月から同様のことが始まるそうです。
 
そこで,質問なのですが,各局・各部の庶務係が重複して行っている
事務を集中化して,一部は外部委託も含めて
検討すべきではないかというふうに思いますが,
お考えをお聞かせいただきたいと思います。
 
さらに,職員 3,000人削減に対応して内部業務のこうした徹底的な効率化を終えても,なお住民サービスの見直しが避けられないときがやってくることが予想されます。そうしたときに神戸市の行政評価条例は,市民の立場で市民に見える形でと,神戸市の施策を評価するということですが,じゃあ一体だれが評価するんですかというと,それは役所が評価するということではないでしょうか。
 そこで,ご質問なのですが,徹底的なこういう効率化の後でなお事業の存続・廃止を決める必要に迫られたときは,各事業の厳格なコスト計算とそして住民満足度の測定をもとに,住民主体で事業の存続・廃止を決めるべきだと考えますが,いかがでしょうか。

◯助役(梶本日出夫君) 
行政経営方針については,先ほど来ご答弁申し上げておりますが,
昨年の12月に今後のこういった低成長
あるいは少子・高齢社会への時代・社会が大きく転換を遂げていく中で,
社会や時代の変化に対応した事務事業へ再構築を行うことを緊急の課題として,
昨年の暮れに策定・公表を行ったところでございます。
 
この中で,今ご指摘がございますように
2010年までに職員・組織体制につきまして,
おおむね 3,000人の削減を挙げておりますけれども,
決してこの数値目標を達成していく上で現状の
市民サービスの低下につながっていくものではない,
このように思っております。
 
ご意見の中にもございましたように,
現在の市の業務につきまして地域団体なりNPO,
また民間事業者との役割分担をしていくものはできるだけやっていく,
あるいはそういったことで協働による運営などによりまして
職員の削減を図っていきたい,このように考えておるわけでございます。
 
具体的には業務の民営化なり民間委託,
こういった民間活力を積極的に導入してまいりたい,
特に公の施設の管理運営分野につきましては,
先ほど来ご意見出ておりますように,自治法の改正の趣旨を踏まえた見直し,
また独立行政法人制度の活用,こういった経営改革の実施を進めてまいりたい,
このように思っております。
 
これまでにも既に新行政システムの確立に向けた
取り組みを進めてまいっておりまして,ご指摘の庶務部門などの
行政事務におきましては既に嘱託化を図る,
こういった点の見直しも進めてまいっております。
 
ご指摘の事務の集中化につきましても,
庁内の連絡車等の運転業務の集中管理など,
これまでにも事務の効率的運営を図ってまいったところでございます。
 
今回の行財政改善懇談会の報告書の中から,
徴収業務の集約化などによる同一・類似業務の効率的な執行,
さらには重複類似事業の集約化,ITの活用による仕事のやり方の変革,
こういった点を行財政改善懇談会から指摘を受けておりまして,
こういった点を踏まえまして,
15年度には例えば全区で区ごとに実施をしておりました
介護保険業務における要介護認定業務を1カ所へ集約化を図ったほか,
広報紙の全市版と区民版の統合,さらに戸籍のOA化など,
こういった取り組みを進めております。
 
16年度におきましては,今まで各部局で行ってまいりました
公共料金の支払いを会計室に一元化することなど,
今後ともこういったITの活用を行いながら,
業務の簡素化・効率化を進めてまいりたいと思っております。
 
市長,答弁申し上げましたように,いずれにいたしましても
市民サービスの低下につながらない方向での行政経営方針の推進を図っていきたい,
このように考えております。
 
それから,行政経営方針における職員の削減に関連いたしまして,
事務事業の厳格なコスト計算と住民満足度の測定をもとに,
住民主体で事業の取捨選択を行うべきだ,こういうご指摘でございますけれども,
この点につきましては平成15年度から外部評価を取り入れました
事務事業評価を実施しておりまして,導入の初年度であります昨年は
181事業について評価を行ってまいりました。
 
この事務事業評価は,1つ1つの事務事業ごとに評価シートを作成いたしまして,
事業の目標等のほか,事業の運営体制あるいは実績から総コストや
活動コストを明確にした上で,時代適合性なり補完性,
効率性あるいはまた有効性の観点で分析・評価を行うものでございます。
 
また,個々の事業の評価と同時に
事務事業外部評価報告書が出されておりますけれども,
その総括的な意見といたしまして,有効性を数値化するための1つの手法として
市民・利用者の満足度の調査を実施し,その結果を分析していくことにより
改善に結びつけていくこと,あるいはまたそうした調査を
実施することによりまして,事務事業の達成すべき効果についての
目標の設定なり,他都市・民間の類似事業などコスト比較を行いまして,
事務事業評価を契機として効率性・有効性の評価方法を
確立していくことを指摘いたしております。
 
こういった総括的な意見も踏まえまして,
今後事務事業評価に取り組んでいく中で,
例えば施設利用者に対する満足度調査の実施,
あるいはわかりやすいコストの明示などに取り組んでいきたい,
このように考えております。
 
一方事業の取捨選択につきましては,ご指摘のようなコストと
住民満足度の測定だけではなくて,これまで行財政改善懇談会報告書が
指摘をいたしております,市民本位・補完性あるいは情報公開,
こういった3つの視点に立ちまして,時代や社会状況の変化への対応,
また市民・地域あるいは民間事業者との役割分担など,
さまざまな観点からの検証・検討を行いまして
選択をしていくことが必要である,このように考えております。
 
しかしながら,今後の低成長,少子・高齢社会におきましては,
真に必要な行政サービスの選択と集中を行うことは不可欠であると
認識をいたしておりまして,行政経営方針にあります
平成22年度を目途に本市行財政の硬直的構造を改革してまいりたい,
このように思っております。


◯2番(井坂信彦君)
事務事業の費用対効果についてなんですけれども,コスト計算も,
あれはABCとはなかなか言えない部分だとは思っておりますけれども,
一方住民の満足度とか効果の面では,
例えば神奈川県大和市というところは市民納得度調査というものをやったり,
先ほどの志木市も市民委員会というのをつくって,
これは別に御用学者さんみたいな人がやっているんではなくて,
市職員が駅前でビラ配りして集めた市民委員 252人がそれぞれ部会に分かれて
927事業をゼロベースで見直した結果, 430事業を廃止あるいは
縮小したという実績を持っています。
 
この春には志木市の場合,市民委員会による予算案というのまで
提出されるということで,政策決定の市民参加が
随分進んでいるなと感じたわけなんですけれども,
こういうことに比べて神戸市の先ほど言いました行政評価条例なんかは,
一体どこが市民参画と言えるのかについてお伺いしたいと思います。


◯助役(梶本日出夫君)
行政評価条例でどこが市民参画かと,こういうご指摘でございますけれども,
事業を行政評価するということは全く新しい,
PDCAの中で今回こういう3条例の1つとして
行政評価条例を提案させていただいておるわけでございまして,
行政の事業を評価し,そして公表する,このことが市民に対する
説明責任を果たしていく,この点が市民への参画と,
このように考えていただきたいと思っております。

○2番(井坂信彦君) 
行政評価条例,もちろん行政評価のための
条例としてはちゃんとできていると思うんですが,
これを市民参画3条例の中に入れて,これが市民参画ですよと言われると,
私は冗談じゃないという気持ちがしますので,これは言うだけにしておきます。


◯助役(梶本日出夫君)
行政評価条例でどこが市民参画かと,
こういうご指摘でございますけれども,
事業を行政評価するということは全く新しい,
PDCAの中で今回こういう3条例の1つとして
行政評価条例を提案させていただいておるわけでございまして,
行政の事業を評価し,そして公表する,
このことが市民に対する説明責任を果たしていく,
この点が市民への参画と,このように考えていただきたいと思っております。
 

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