区ごとにメリハリのある補助金制度(都市計画総局)

2004年03月09日

◯分科員(井坂信彦)
若年世帯の誘致制度について,お伺いいたします。
 
毎年予算委員会で,この問題について質問させていただいているわけですけれども,
神戸市はこの数年神戸市外から若年世帯,具体的に申しますと小学校入学前のお子さんが2人いるか,
あるいは夫婦の合計年齢が70歳以下という,そういう方々を神戸市外から誘致しようという
明確な目的を持って,若年世帯向けの敷金補助制度,
あるいは子育て支援のびのび住宅制度というのを行ってきたと思います。

例えば,平成11年度から始まった敷金補助制度は,いただいた資料ですと,
平成16年の1月末までに 996世帯ですか。平成13年度に始まったのびのび住宅制度は,
1,376世帯に利用していただいて,政策としてそれなりのニーズがあったのではないかと思っております。
 
さらに,利用状況を詳しく見てみますと,敷金補助制度の利用者のうち36%が,
そしてのびのび住宅制度の利用者のうち23%が東灘区に転入していらっしゃいます。

この制度を使って東灘区に移り住んで来られております。
 
一方で,東灘区や灘区などでは,保育所や幼稚園の不足が問題となっており,
そして反対に市街地西部の長田区ですとか,あるいは須磨区では,
相変わらず人口が伸び悩んでいるというバランスの悪い現状も起こってきています。

若年世帯及び次の時代を担う子供たちの転入というのは,
これはすべての区にとって歓迎すべきことなのですけれども,
短期間に特定の区に特定の年齢層が大量に転入してしまっているということになれば,
今後こういうことがずっと続くと,
教育施設などのインフラが整わないこともあるのかなというふうに思っております。
 
質問なのですが,市内全域のバランスのよい発展のためといいましょうか,
あるいは各区内の人口構成を世代の偏りのないバランスのとれたものにするためにも,
敷金補助制度や,あるいは家賃補助制度を区ごとに金額や支給対象にメリハリをつけて
実施してはどうかと思いますが,この点についてお伺いいたします。

◯伊賀都市計画総局長 
若く活力のある世帯を神戸に呼び込みまして,その定着を促進することによって,
震災で減少した人口を回復させ,地域コミュニティの活性化を図るという目的で,
若年世帯向け敷金補助制度を平成11年度から,
また特優賃の家賃補助であるのびのび住宅制度を平成13年度から,それぞれ実施しております。

ご指摘のとおり,この2つの制度の利用者は,平成16年1月末の累計で 2,372世帯となっております。
少子高齢化の進展に伴い,若年人口が減少している中で,約 5,500人にのぼる若い世代と,
その子供たちを神戸市内に呼び込むことができたわけでございます。

特に,旧市街地における若年人口の回復や維持に貢献できていると考えております。
 
ご指摘のとおり,各区ごとに人口構成のばらつきや世代の偏りが生じている状況はございますが,
必ずしも兵庫,長田で若年層の減少が顕著にあるわけではございません。
例えば,19歳以下の若年人口の構成比を見てみますと,
東灘区では平成6年では21.9%であったものが,平成16年には19.2%となり,
2.7ポイントの減少が生じております,東灘では。それに対しまして,
兵庫区では平成6年度に16.6%であったものが,
平成16年には14.4%ということで 2.2ポイントの減少と。

そしてまた同じく長田区でも 2.4ポイントの減少で,わずかではありますけれども兵庫区,
長田区の方がそのポイント数だけで見ますと東灘区よりも落ち込みが少ないということでございます。
 
いずれにいたしましても,市全体の若年人口の減少は基本的には少子高齢化という
大きな流れの中で生じておりまして,全市平均でマイナス 4.2ポイントとこういう風な形で,
全市平均では 4.2ポイントの減になっております。
一番大きいのは西区の 6.2ポイントの減少が一番大きく出ております。
 
そういうことでございますので,これを敷金補助であるとか,あるいはのびのび住宅制度の特優賃,
あるいはそういうものの民間住宅の敷金の助成だけで
バランスをとるというのは非常に難しい問題かなと思っております。

そのためには,神戸に転入を考え,あるいは住まいを探している方々に対しまして,
住宅情報だけでなく,先ほど言われました保育所の問題,あるいは幼稚園・児童館などの
子育て施設をはじめといたしまして,病院・交通・利便施設などの生活関連情報を
総合的に提供することで,住まい先としての神戸の魅力をさらに発信するということで,
神戸・すまいるナビというのを現在やっておりますけれども,
そういうサービスをさらに拡充いたしまして,若年世帯の呼び込みに努めていきたいと考えております。
 
平成16年度に引き続き,敷金補助制度とのびのび住宅制度を実施いたしますけれども,
神戸・すまいるナビサービスの利用促進を図るため,さらにそのPRと内容の充実に努めまして,
旧市街地のみならず,最近ではオールドタウン化ということで,
新しい住宅団地におきましてもオールドタウン化ということで,非常に人口が減少してきております。

そういう都市化現象がございますので,人口が減少しておる郊外区も含めまして,
市域全体がやはり神戸に若い人が来て,元気になる神戸になるように頑張っていきたいと思っております。

◯分科員(井坂信彦) 
いろんな人口の統計のお話をされたので,私も実は人口の統計を持ってまいりまして,
平成12年の国勢調査と直近の平成15年12月31日現在の速報値との比較をしてみたのですが,
5歳刻みで年齢出ていましたので,ゼロ歳から4歳児でいいますと,
東灘区はゼロ歳から4歳児の人口に占める割合が,平成12年は4.8%だったのが,
平成15年末は 5.1%に, 0.3%伸びていると。
それに対して長田区はそういう幼児が 3.8%から 3.6%に減っているということですね。
 
局長は平成6年と比べはったので,当然結果は違うと思うのですけども,
この制度が大体平成11年か,平成13年から始まっていますので,
ここ3年の傾向としては,例えば東灘と長田を比べるとそういうことであると。
東灘は幼児が明らかにふえていて,長田は幼児が減っているということなのですね。
 
あと,保育所の方も数値いただいたのですけれども,東灘は,保育所の定員が例えば 1,921人ですか,
長田は 2,077人ということで,実際対象となるゼロ歳から4歳の子供に比べて定員が,
どれだけ保育所の定員が充足しているかというのを調べてみますと,東灘ですと,
対象となる子供に対して保育所の定員は18.8%しかないと。

長田の場合は,対象となる子供に対して保育所の定員は53.1%あるということで,
もともとのインフラの数も違いますけれども,子供の数も違うということで,
非常に大きな偏りが出ているということなので,偏りがあるから,
すぐに例えば都市計画総局さんの問題だとか,そこまでいうつもりは全然ないのですけども,
先ほどおっしゃったように偏りがないというのは,
これは現状を見誤っておられるかなという風に思ったので,データを申し上げました。
 
それで,こういう偏りを,さっきご答弁では,
偏りは是正せずに16年度末までとりあえず続けていくのだということだったのですけれども,
たしか2年前の予算のときにお聞きしましたら,
これら補助制度の今後についてお聞きした際のご答弁で,
当時は平成15年度末まで制度が続いていく予定でしたので,
平成15年度末まで続けてみて,制度の実績ですとか,人口の回復状態を見て,
この制度の今後について判断していきたいと答えておられたわけです。
 
1年延びたのは―― 延びたのですけれども,あれから2年たって,
この制度の効果ですとか,あるいは各区にいろいろ偏りも出てきたとか,いろいろある中で,
この制度の平成16年度末以降,今後について今の段階でどのように考えておられるか,
先ほどの各区の偏りという面もあわせて,一度お考えをお聞かせいただければというふうに思います。

◯伊賀都市計画総局長 
若年世帯向けの対応でございますけれども,まず特優賃の住宅供給状況でございますけれども,
全体で約 5,300戸ございまして,東灘では約 1,200戸ございます。

そのうちの空き家率が約10%でございます。したがいまして,空いてくるのが逆に言いましたら,
いろいろ時期ございますけれども,現在では例えば 120戸東灘では供給が可能であると。

それに対しまして,長田の方は 171戸,約 170戸でございます。
空き家率が現在7%でございます。したがいまして,あと供給しようと思いますと12戸が余っていると,
こういう状況でございますので,もともと東灘区につきましては復興の住宅を建てようということで,
オーナーさん等が手を挙げていただいて,復興のそういうビルというのですか,
マンション計画をやろうというものが非常に多かったわけです。

たまたま長田はいろんな事情がございまして,供給量が少ないと。
しかも空き家率も少ないという中でございますので,
できるだけ偏り等については,工夫していきたいと思いますけれども,
供給量の差がもともとそういう形であるということをご理解いただきたいと思います。

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