2003年10月01日
◯理事(井坂信彦)
環境会計の導入について,お伺いいたします。
毎回,この環境会計のことについて質問をさせていただいているわけですが,
最初の頃は,まだどこも取り組んでなくて,当局のお答えも,
まだ全国的に統一的な基準がないというようなお答えがあったわけですけれども,
環境省のガイドラインもこの間出て,調べてみましたら,
札幌,仙台,千葉,東京,川崎,横浜,大阪,北九州と,
まだほかにもいっぱいあるようですけれども,
環境会計の導入が,この1年間で、ものすごい進んでいるのではないかと。
気がつけば,今や,むしろ神戸のように導入していない水道事業の方が,
少数派になりつつあるのではないかというふうにも思うわけです。
環境保全にかかるコスト,それから,経済効果,
そしてCO2 の削減効果などを一体的に数字で表示する,
そういうツールとしての環境会計について,今のご見解をお聞きしたいと思います。
◯中川水道局総務部長
委員おっしゃいましたように,環境会計というのは,
事業会計におけます環境保全へのコスト,その活動により得られた効果,
これを可能な限り,貨幣単位とか,あるいは物量単位に換算表示して,
定量的に把握・分析・評価すると,こういうことで,
1つは環境保全への取り組みを効果的,また効率的に進めていくというふうな意味合い,
あるいはまた環境保全のために投資したコストに係る説明責任といいますか,
そういうものを全うしていくというふうなことを目的としているというのは,
私どもよく承知してございます。
もともと私ども扱っております水道水,事業での水と申しますのも,
やはり自然ということで,自然の営み,あるいはもう少し言えば,
恵みとか循環とか,そういうふうなものを抜きにしてはできない事業でございまして,
地球環境保全への責任も大きいというふうには考えてございます。
そういうことで,一番初めに局長の方からも決算報告の方で申し上げましたように,
水道局では,委員言われました2005年の経営目標の中でも,
環境保全に努めますというふうな1項目を上げまして,
温室効果ガスの排出量の抑制とか自然エネルギーの利用,
あるいは低公害車の導入,廃棄物の抑制,
また,そうした浄水汚泥の再利用等々を進めておるのは,これは事実でございます。
ただ,これらの取り組みを公表するのに,
環境会計は市民に説明をさせていただく指標の1つとして,
そういうふうな手法であるというのは,私どもも認識してございますけれども,
環境保全活動のコストと効果,あるいは貨幣単位や物量単位に換算する方法については,
まだまだちょっといろいろ各都市ばらばらがあるのじゃないかなと思います。
そういうことで各都市が公表しております環境会計,比較するわけですけども,
そういった手法の標準化をどうしていくのか,
これがないと効果的な比較・評価の手法が得られませんので,
そういうふうなことが1つ課題かなと思っております。
確かに,委員言われましたように,環境省からも環境会計導入のマニュアルが,
この2002年版ということで改訂されて公表されておりますけれども,
それを見ましても,概略は方法論としては述べられておりますけれども,
個々の事業内容,個々にとっていきますと,
それをどういうふうに数値化していくというふうになりますと,
私どもとしても,まだまだ少し議論していかなあかんなと思います。
具体的には,事務レベルといいますか,
簡単な──担当者あたりでは一回ちょっとやってみようかというようなことでも,
やり始めているときはございましたけれども,ただ,もう1つ環境会計の導入については,
これは下水の方なんかとも,あるいはそれに関連する部局等もありますけれども,
全市的な考え方との整合性もとるという必要があるとは思います。
そういうことで,今後,関係部局とも調整しながら,
鋭意研究・検討してまいりたいというふうに思っています。
確かに,ほかの都市で公表しておるところが多いのは事実でございますので,
私どもとしても検討はしていきたいというふうに思ってございます。
◯理事(井坂信彦)
おっしゃるように,確かに水道局の経営目標の1つに,
CO2 の排出量の削減というのがあって,
これが非常に目標を上回るペースで削減が進んでいると。
これは環境対策のいろいろな事業の結果でもありながら,
もう一方で,水の使う量,使用量が非常に減っているということも
ものすごい大きな要因として入っているのではないかと思うわけです。
水の量が減って,それがCO2 排出量換算で,
目標以上に達成される要因になっているのではないかと。
その点について,つまり水の量が減ったら,
経営的にはお金の面では厳しいわけですけれども,
ただ一方で,水道局がもう1つ掲げている方の目標,
環境面での目標達成には,実際大きく寄与しているのではないか。
その点をこういう言葉でやり合っていても仕方ないので,
環境会計というような手法で,きちんと数字で議論できないと──
私,今回,環境会計の質問は,もう4度目ぐらいなので,
やめようかなと思っていたのですが,ただ,どうもそういう太陽光発電とか,
省水力発電などの環境対策事業が,水道事業の経営が厳しいということで,
減らされていく,縮小されていくような動きがあるのでないかという話も
聞いておりますので,もしそうだとしたら,
環境によさそうだから何となく始めたけれども,
お金が厳しいので何となくやめますというような,
そういうことでいいのかなというふうに思うわけです。
公営企業は,確かに経営面,お金の面を第一に考えて運営していくので
いいと思うのですけれども,ただ,今回の決算委員会を水道局以外にも
全部聞いておりますと,やはり民営化とか民間委託の話は
ものすごい各会派から出ていると。
私もいろいろなところで民営化の話をしますけれども,それに対して,
公営企業側のお答えとしては,確かにコストの問題も大事だけれども,
公営企業にはお金ではかれない価値を提供する役割もあるのだと。
だから,公営企業なのだというお答えをいつもされるわけです。
私は,そういう中の1つに,
例えば,環境保全をしていくというような役割が入っているのではないかと
思うわけですけれども,それを単にお金がかかるからやめますということで
やめてしまうのであれば,環境事業というのは,もうすべて,
これ短期的なお金で見たら,大体まだ成り立たないものはほとんどですから,
環境事業なんていうのは,もうとても続けていけないじゃないないかと。
そこをクリアするために,環境会計というようなやり方が
必要なのではないかと思うわけですけれども。これ他都市もやっていて,
統一の指標がないからまだやらないのだと。
内部では1遍検討してくださったそうですけれども。
これでも別に他都市の比較だけでなくて,この議会の場で,
単に説明責任を果たすという意味だけでも導入する
価値はあるのではないかなと思うわけですが,
その点についてお聞きしたいと思います。
◯中川水道局総務部長
今,確かに,私ども,経営状況は非常に厳しいです。
ですから,今の水力発電あるいは太陽光発電というのを
やらないと言っているわけじゃない,
ただ,少しこの時期,もう少し投資についてのペースを
見直したらどうかというふうなことは内部でも話はしております。
ただ,環境のコストにかける分がこういったものだけかといいますと,
必ずしもそうでない。
代替の方策もあると思います。
例えば,新しく庁舎を今度は1つ計画してございますけれども,
そこで太陽光発電は,今のところ,少しやめようかな。
そのかわり屋上緑化とか,あるいは外壁に少し耐熱性の高い素材を使うとか,
そういうふうな工夫もしておりますから,それをやめたから,
あるいは抑えたからといって,
そういった環境に対する努力をしていないわけじゃないというふうには思っております。
それと,環境会計の導入についての説明責任というようなことでしたけども,
私どもとしても,いつかの時点では導入をしていくというふうな形では
考えておりますけれども,ただ,もう少し,それを私ども自身,
事務的に精査をさせてくださいと,
こういうふうに今言っているわけでございます。