渇水対策でさらなるダムが必要なのか?(水道局)

2003年03月04日

◯分科員(井坂信彦) 
去年の秋の決算委員会の続きで水利権の話を前回させていただきましたときに,
そのときの最終的な局長のお答えとしましては,
そのときは需要の話を主にさせていただいたんですが,
90万トンの需要予測もマスタープランに描かれている社会・経済的な状況をもとに
予測した数字であると,世の中が変われば当然需要も変わってくるし,
必要があれば見直すべきだとは思っている,ただ水資源,水源の開発というものは,
需要だけではなく,特に水利権というものは,
別の意味合いでとる必要があると思っているんだというお答えだったと思います。
 
需要だけではなく,局長がおっしゃったのは,渇水対策という意味で
水利権が必要だというところから続きを議論したいと思うわけですが,
私,実際,渇水というのがどの程度のものなのかという資料をこのたびいただきました。

よく引き合いに出される平成6年の大渇水でありますとか,
一番直近の平成12年の渇水で,取水制限が実際何%されたか,
そして一番大事な部分ですけれども,
市民生活にどういう影響が出たかというところについて細かく書かれたものです。
 
平成6年の渇水の場合は,8月8日に布引の滝放流中止というところから
渇水対策が始まりまして,いろいろ1カ月ぐらいPR,
本当に一生懸命続けていた後で,いよいよ9月の1日に
公園など噴水停止要請ということになっています。

そして9月7日に減圧給水開始,それから10日たたず9月16日に渇水対策の凍結,
そして10月4日に渇水対策本部解散ということで,
実際,水道から出てくる水に影響があったと思われるのは
この9月の7日から9月の16日ではないかというふうに思うわけです。
これが史上最大の渇水と言われた平成6年の場合の市民生活への影響です。

続きまして,平成12年のときの資料もいただいたんですけれども,
平成12年の場合は,いろいろ琵琶湖の水位はどんどん低下したんですけれども,
渇水対策本部は設置したと,ただし特段その市民生活に
影響のあるところまでは対策はとらずに済んで,
そのまま渇水対策本部は解散ということになっております。
 
10年に1度の渇水に備えて水利権が設定されて,
そしてそれが実は10年に1度ではなく,2~3年の1度の割合になっていると,
だから渇水対策はもっともっと必要なんだと局長はいつもおっしゃるわけですけれども,
実際どこまで渇水対策をしていくのか,市民生活に対する影響という面で見たときに,
果たしてこれ以上の渇水対策が必要であるのかということについて,
私は現状この程度で,噴水が5年や10年に1度とまるというか,
これ実際にとまったのかどうかわかりませんけど,停止要請が出ると,
あるいは10日間ぐらい減圧給水されるということすら許さないという
局長のお考えであるのか,渇水対策についてお伺いいたしたいと思います。

◯小倉水道局長 
平成6年の例で公園の噴水がとまる程度ではいいんじゃないかという
お尋ねでございますけれども,実は,この噴水をとめるというのは,
これは象徴的に,どっちかというとPR効果としてやっておりまして,
噴水の水をとめて水をどれだけ節約するかというのは,
それは微々たるものなんでございます。

実は,その節水のPRをそういうことでPR効果としてやっているわけでございまして,
実際には5%とか,給水量そのものが5%とか,最大の20%ぐらいになってきたときには,
市民の方がそれなりに,やはりテレビ,新聞,全部出しますから,
物すごくやはり使うのに気を使っていただいて,本当に我々のPRとしましては,
風呂は2日に1回にしてくださいとか,そういうPRをしたわけです,現実に。

そういうことによって,そういう効果を得て,
断水するというところまでは行かなくて済んだということですから,
市民の方にかなりご不便をおかけしていることは間違いないと思います。
 
それから,その金額に換算してどうか,よくわかりませんけれども,
学校のプールをやっぱり中止するというのも,これはやはり影響が出てるわけですね。
そのぐらいは何年に1回かはいいじゃないかと言われれば,それは選択として,
そういう選択もあり得るかもしれません。

だけど,我々,水道を供給している事業者としては,
そういう選択はとりたくないといいますか,とってはいけないと,
そういうものを含めてしてはいけない。
そういうことをすることによって,福岡なんていうのは,
もっと深刻なことになったわけですね。

それは結局,計画水量と余り水利権差がなくて,53年のときには,
ほとんど同じなんですよね。
そういうところ,実際の実績と余りなくて,非常にうまくいったら,
それで一番うまくいけるんですけども,大変なことになったということでございます。
 
今回もたまたまそこで雨が降って,台風1つ来て,それで回復しましたけども,
あれが来なければ,もう私自身は地建に行きまして,この4市とか大阪とか,
大阪府の人と一緒に地建に行って,地建の部長に,もうこれ以上の,
まだ琵琶湖に水があるじゃないですかと,川も流れているじゃないかと,
もう制限を,30%の制限,とんでもない話だということで,陳情にといいますか,
お願いに行きました。

そのときに言われたのは,結局,そんなこと神戸が言ってるけれども,
神戸はまだ千苅の水があるじゃないかと,大阪は前──とれなかったら,
もうどこにもストックがないと,大阪のことも考えて物を言えと
私怒られましたけれどもね。

大阪の人は大阪の人で,いや,それは私のことで言うわけじゃないんだけれども,
その千苅さえも,あのときは干上がっているんですから,何を言ってるんですかと,
千苅はもう既に使い果たしつつありますよと,こういう話をしたわけですけども,
それほど,あとは人道的な見地からしか水を出せませんと,
こういう言い方までされたんですよ。

人道的な水といったら,要するに飲み水だけでしか,
もう出されへんというようなばかりの言われ方をしたわけですね。
水利権というのは,それほど厳しい,最後のところになってくると,
そういう議論になってしまうんですよね。
 
ところが,そのとき新聞で見ましたら,
神戸新聞のイイミミというところがありますけども,
たしかあそこだと思うんですが,心配になって神戸市民の方が琵琶湖へ行ったと,
車に乗って見に行ったと。

琵琶湖は満々と水があったというふうに載って安心したというふうに言っておられる。
だけども,それはもう 120何センチまで来たら,これは底だから,
水出しませんよと片一方で言っているんですから,
そういうことをわかっていただけないで安心だというようなお話がございました。
ちょっと余計なことを申し上げましたけども,
それほど水利権というのは大事だということです。

市民生活にどれだけ影響出たかというのは,
目に見えた話ではその程度かと言われますけれども,
それのすぐ後に地獄みたいなものが控えておるんだということを,
ぜひともご理解いただきたい,このように思うわけです。
今のお答えになったかどうかわかりませんが,そういうことでございます。

◯分科員(井坂信彦) 
渇水の話からなんですけれども,本当に一生懸命PRをやっていただいた結果,
ここにとどまっているというのは私もわかるんです。

それで福岡の例を出されたんですけれども,
さすがにその福岡のようにかつかつでしか水利権をとってなければ,
非常に大変なことになるというのは私もよくわかっております。

ですから,神戸市が過去にやってきたこれまでの水利権獲得についてまで
文句を言うつもりは全くありませんで,
むしろそういうものの積み重ねで大渇水であっても,
ここにとどまっているという結果がこの一覧表だというふうに私は見ているわけですね。
 
ただ,さらにこれ以上必要かと,たまたま雨が降ったから
大惨事にならずに済んだとおっしゃいますけれども,もう要は天候なんていうのは,
すべてたまたまの話で,たら,ればの話をし出したら,
まさに杞憂という話になるわけです。

10年に1度ならいいと,あるいは50年に1度ならいい。
2~3年に1度ではあかんという,その線引きすら別に何で
10年に1度だったらいいのかという話でもありますし,
要はどこまでやるのかというのは,まさに政治的な判断以外の何ものでもないと
私は思っております。
 
局長の先ほどのご答弁ですと,やはりこの間ひやひやしたので,
もっと水利権をとって安心したいと,それから住民の方にPRして事なきを得たけども,
できればPRせずにご不便をかけない形で全うしたいという
お考えかというふうにも思うわけですけれども,
実際,住民の方の意見というのは,
最近,世の中の流れを反映して少しずつ変わってきておりまして,
不便をするぐらいだったら水源開発をしてほしいという意見と,
いや,水源開発をするぐらいだったら,多少の不便はいとわないという人が,
まさに拮抗している状態です,国のアンケートによりますと。

そろそろ転換点かなと私は思うわけです。
これはもちろん住民の方が決めることですけれども,
これ以上の水利権開発については,本当によく考え直すことが必要だと,
住民の方もそろそろ意識が変わってきていると,
その点についてお考えをお伺いしたいと思います。

◯小倉水道局長 
私も今,水源開発とか水資源の開発とかいう状況は転換点に
完全に来ているという認識は同じでございます。
だから,私は新たに水源開発をしようとか,
まだもっと欲しいという気はもちろんないし,そういうことはしませんと,
こういうふうに申し上げているわけです。

現在,おっしゃっているのは,
阪神水道でまだ水利権の埋まってない部分というのがございます。
それは現在もう既に建設中の水源開発なんですね,
丹生ダムとか猪名川というのは。

だから,それまで今なしということではないし,
また将来の施設の能力というのが 129万トン程度の能力ということで
スタートしているわけですね。

だから,それより量を超えることはもうしませんと,
その範囲内であれば,その程度であれば,
特に過大といって言われるほどのことではないんではないかというふうに
理解をしているわけでございまして,あと13万 8,000トンという水利権,
日量に直すとその程度が残っておるわけですけども,これについては,
その程度の水利権は,やはりとっておく方がいいんではないかと。

今までの琵琶湖とか日吉とか,そこまでの分で大変な,
やっぱり取水制限なんて受けているわけでございますので。
それから,今,計画している程度のものは必要ではないかという,
計画というか,工事中のものについては必要ではないかと言っておるわけです。

しかも,その工事中のものも,
何も猪名川とか丹生でなくてもいいというふうに申し上げているわけでございます。
 
それから,私が申し上げているのは,
市民の方にPRをせずに渇水のときにいいなんていうことも思ってません。
当然市民の方にご協力を願わないと,幾ら水源してるからといって,
そういうことでは乗り切れないと思ってますし,
当然そういうことはお知らせすべきだというふうに思っているわけでございます。

したがいまして,決して渇水になってのほほんと神戸だけが
暮らすためにしているということではなくて,
実をいうと,取水制限というのが,今,取水実績でされてますね。
それは我々にとっては非常に有利な状態で来ているんです。
大阪市なんていうのは,水利権,物すごく大きいですから,
先ほどのちょっと話,実はしかけてやめたんですけども,言いますと,
大阪市は,水利権で,どっちかいうと配分してほしいと,
水利権で取水制限を決めてほしいと,その率を。

というような主張を本音としては持っているわけですね。
そういうことから考えると,
水利権というのは大きな意味を持ってくるんではないかなと思っております。
大阪府というのは,余りだぶついて水利権は持ってないんですけども,
しかし将来的にこの水利権を基準にするというのは原則的にはあり得るんかなと。
現にそういうことで取水制限をしている水系はございますし,
そういう方向へ向くんでないかなと。

だから,水利権というのは,そういう意味で大事かなという気も
片方ではあるということでご理解いただきたいと思います。

◯分科員(井坂信彦) 
じゃあ水利権の話は,おおむねお話はよくわかるんですが,
最後の13万 8,000トンの溝だけが埋まらず,残念かなという気がしました。

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いさか議事録

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