生活保護から卒業しても各種減免を打ち切るな(予算総括質疑)

2003年03月10日

◯委員(井坂信彦) 
保健福祉局のときにも最初お話ししたんですが,生活保護というのは,
私は非常に重要な制度だと思っております。
だれでも人生のピンチのときがあるわけでして,
そういうときにやはり一時的には最低限の生活ができるように保障する,
ある意味最も重要な福祉施策であるというふうに考えております。
 
ところが,同時に生活保護を受けられる段階になりますと,
生活保護以外にも多くのいわゆる減免措置が施されます。
国民年金保険料が月1万 3,300円,それから県市民税,
固定資産税──固定資産税はもちろん資産に応じてのものですけれども,
そのほか上下水道の基本料金,これ 2,000円弱も免除と,
それからNHK放送受信料──これは神戸市とは関係ありませんが,これも免除,
それから市バス・地下鉄の無料パスも1世帯に1枚交付される,
さらに保育料も 3,600円の保育料が免除ということになり,
これらの免除の施策は私は非常に大切で必要だと思っている反面,
生活保護を卒業したと同時に,これらの減免措置がすべて一斉に
はぎ取られるということは非常に大きな問題ではないかと
保健福祉局で質問をさせていただきました。
 
そのときの答弁では,なかなか難しいというお考えだったわけですけれども,
実際こういう実態があれば,生活保護から卒業して,
本当は以前より多く稼いでいるのに,実際手元に残るお金は明らかに少ない。

少なくとも2万円格差があり,さらにフリーパスを使っている方は,
もっともっと手元に残るお金が少なくなってしまうという場合に,
果たして生活保護を頑張って抜けて,お金を稼いで働こうという気持ちを
後押しする制度になっているのかどうか,
なぜ減免措置を順番に1つずつ解消していくというような
柔軟なことができないのかどうか,その点についてお伺いしたいと思います。

◯梶本助役 
国民健康保険あるいは保育料など各種の制度には,所得に応じて負担をしていただく額を
段階的に減免している,こういった例も多いわけでございまして,
必ずしも保護からの自立と同時に標準的な負担を強いているものではないと考えております。
 
また,生活保護世帯について,減免されているものにつきましては,
被保護世帯の自立を助長する目的で設けられているものであると,
こういった点につきましてご理解をいただきたいと思います。
 
生活保護法は,最低限度の生活の保障,こういったいわゆる
最後のセーフティーネットとしての役割を掲げておりますと同時に,
自立を助長することを目的としてうたっておりまして,
資産なり能力等の活用を求めているものでございます。

就労阻害要因のない限り,働いていただくというのがこの保護法の
基本原理でございますんで,この基本原理に沿いまして,
自立の意識が醸成されるようにきめ細かな支援・指導を行いまして,
不公平感を生じないような保護制度の適正な実施に努めてまいりたいと考えております。

◯委員(井坂信彦)
それから,生活保護の件ですけれども,必ずしも生活保護を抜けた途端に
標準的な負担を強いるものではないというのは,これは別に標準的な負担は
強いてないですけれども,いわゆる最低限の負担は生活保護を抜けた
途端に始まるわけですよね。

それが保育料の 3,600円であったり,
あるいは上下水道の料金であったりということで,そういう細かいものでも,
足していくとおおむね2万円近くなるということで,
これは生活保護を抜けたばかりの人にとっては非常に大きな
ギャップであるというふうに考えております。
 
各制度は段階的にふえていくわけですけれども,
そのすべての制度が生活保護を抜けた瞬時にその段階が始まるということで,
こういう事実が起こっているだけですから,別に各制度のいわゆる減免を外す
タイミングをちょっとずつずらせば,それだけでトータルとしては緩やかな──
ギャップがない緩やかな,いわゆる生活保護の方の
経済的自立・離陸ということができるのではないかなと思うわけです。
 
基本理念はもちろん自立だというのはわかっておりますし,
そういう方向で指導していかれるというのもわかっておりますけれども,
実態として,パートの主に主婦の方のいわゆる
130万円の壁というようなことが起こっているんだとすれば,
それは幾ら役所が後押ししようが,やっぱり抜けた途端に生活が苦しくなるとなったら,
なかなかそういう気持ちにならないのが人情ではないかと私は思うわけですけれども,
もう1度その減免を外すタイミングを少しずつずらすということについて,
そこに絞ってお考えをお聞きしたいと思います。

◯梶本助役 
生活保護に関連いたしまして,減免の時期を少しずらしていけばどうかと,
こういったご指摘でございますけれども,今申し上げましたように,
国民健康保険あるいは保育料あるいは介護保険,それぞれの1つ1つの制度につきまして,
減免の規定が1つずつございます。したがいまして,先生ご指摘のように,
1つずつこういったこの制度の部分の減免をずらしていくということは,
今の現状の制度ではできないと,こういうふうに考えております。

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