2003年03月10日
◯委員(井坂信彦)
神戸市は,これまで若年世帯への敷金補助制度ですとか,のびのび住宅制度,
それから来年度から始まりますコンシェルジュサービスということで
転入者向けのサービス,それも主に若年世帯を中心に絞った
転入者向けサービスを充実させているというふうに見ております。
住宅局の審議では,局長のご答弁は,いや別に外から呼ぶ人のターゲットは
特に絞らないですよという話でしたけれども,私は今ある施策を素直に客観的に見れば,
若い人は来てほしいと。実際,昨年の局長の答弁でも,若い人が来れば活力になるという
お言葉もありますので,若い人に来てほしいという大まかな方針は
神戸市としてあるのかなというふうに思っております。
私は,さらにもう一歩進んで,もっともっとまずどういう人に神戸に来てもらうか,
どういう人材を神戸にいわゆる誘致してくるか,そういうところから戦略的に
居住サービスそれから都市計画・まち並みといったことまで
一体的に考えていく必要がそろそろあるのではないかというふうに考えているわけです。
残念ながら住宅局の審査では,そういうまちづくりの話は,
基本になるのはやはり用途地域の話ですと,
都市計画局の守備範囲ですというふうに逃げられてしまったわけですけれども,
今日は総括質疑ですので,都市計画の話も含めて,どういう人材を誘致するために,
どういうまち並み,そしてどういう居住サービスを考えていくか,
そういう物事の進め方について,まず市長のご見解をお伺いしたいと思います。
◯松下助役
転入者についての誘致の点についてお答えを申し上げますが,
市外から市内に転入していただく方について,いろいろどういう情報が
必要かというようなことで,これまでもいろんな意味でそういう
関連情報というようなことで提供してまいったわけですが,この15年度から,
市外から転入されてくる世帯に対して,それをお客様というような形でとらえまして,
現在あるすまいるネットの窓口にコンシェルジェということで,
そういうサービスをしようというようなことでスタートしたいわけですが,
そういうサービスについては,やはり住宅情報だけでなくて,いろんな生活情報,
住まいに関するさまざまな情報を一元化して総合的に提供するということと,
またホームページ等でわかりやすい情報発信,またそれぞれ
個人個人のニーズに応じたきめ細かな相談を行うということによって,
市外からできれば活力ある世帯の転入を促進しようというものでございます。
これまでも若年世帯につきましては,ご指摘のように子育て支援のびのび住宅,
あるいは若年世帯向け敷金助成という制度もやっていきますが,
これについても積極的に案内をしていきたいというふうに思います。
今後は,こういうコンシェルジェサービスを行っていく中で,
市内に転入しようとしている人のニーズ,例えば住まい・子育て環境・都市サービス,
そういったものを把握して,それに対応した情報を提供できるような
サービスの充実・向上に努めていきたいと思っておりますが,やはり基本は,
現在住んでいる皆さん方がこういうまちならやはりいいなと,
また周りから神戸に来たいなと,そういうまちづくりは
根本的に進めていく必要があろうというふうに思っております。
◯矢田市長
先ほど戦略的居住というお話でございましたが,この点につきまして,
私はこれは1つの例を申し上げるんですが,まちそのものが医療産業都市を目指すとか,
あるいは物づくりのまちの特性を生かすとか,あるいはファッションのまちを
もっと売り出していくとかというふうなことを考えましたときに,
私はやはりこのまちに人材としてお集まりいただきたいのは,
特に研究者・技術者ということがまず1つございますし,
さらに今神戸にもたくさんいらっしゃるわけでありますが,
さらにそういう各分野の──ファッションのそういう知的生産といいますか,
デザイナーが集まってくることも重要でありますし,またクラフトのそういう技能者,
例えばマイスターみたいなものが,今神戸版のマイスターがございますが,
そういった人たちがやっぱりふえていくことも大事ですし,
また若い人がふえるということが大切だと思います。
例えばそのほかにも職人的な技をお持ちの,
そういう工房を今展開しようとしておるわけでありますし,
また北野の工房もさらに続けていくわけでありますが,
先日も子供たちのお話を聞いてみますと,パティシエになりたいと言うんですね,
洋菓子の。
こういうことは,やはり神戸が洋菓子は非常に評価されているから,
こういうことが,子供たちも夢を持ってそれを
目標としていこうというふうになっていくわけでありますから,
これは全国あるいは世界にもそういうふうな形で発展しておるまちも参考にしながら,
私は神戸のまちの特性を生かした,そういう戦略的な人材というものに対する
配慮を考えていかなければいけないと,こんなふうに思います。
◯委員(井坂信彦)
最後に市長が非常に踏み込んだお答えをいただいたんですけれども,
おっしゃるように研究者・技術者あるいはファッションやデザイナーなどの知的生産者,
あるいはマイスター・技能者・職人というそういう方々,
もちろん別に普通の方々にどんどん来ていただいていいわけですけれども,
あえて言うならばこういう方に好かれるような,
こういう方に引っ越したいと思っていただけるような神戸のまちでありたいと,
市長はおっしゃったわけです。
一方,実際そういった方々のニーズをきちんととらえていらっしゃるか。
こういった方々が現状神戸に来てくださっているわけですけれども,
このまま本当に何もしないでずっと神戸に居続けてくださるか,
あるいはもっともっとそういう方が神戸に移ってこようと思っていただけるような,
神戸のまち並みをより魅力的にできるかどうかということについては,
余りこれまでそういう私どもに知らせていただけるような
戦略的な考えはなかったのではないかというふうに思っているわけです。
住宅局のときには,ニーズ調査ですとか,
あと実際こういう政策をやってますというのをきちんと
ターゲットに届ける宣伝・広告・広報ですとか,
そういったことをお話ししたんですけれども,
私はせっかく今日この場ですので,もうまち並みということに絞って,
一体神戸のまち並み──神戸らしい住宅地,
あるいは神戸らしいまち並みということを
住宅局の予算書にも書いてあったわけですけれども,
そういったものを今後どうやって守っていくかという
お話に引き継いでいきたいわけですけれども,
市長も2001年秋の選挙で「変えるべきものは変える。」,
ただし「守るべきものは守る。」というのをキャッチフレーズに
選挙を闘っておられたわけです。
私は,この神戸の山の手のまち並み,
良好な住宅街,恐らく日本で一番良好な住宅街であるというふうに
思っておりますけれども,これは守るべきものの1つではないかというふうに
考えておるわけです。
先日,住宅局の審議では,
神奈川県葉山町のお話を例にさせていただいたわけですけれども,
あそこはもともと高級別荘地で,現在東京や横浜のベッドタウンになっている。
で,どんどんマンションが建ち始めたので,
住民の方と役所が一緒に協力して市内全域を高度規制かけた。
神戸の場合は,もちろん全域ということは全く乱暴な話でありますけれども,
山の手の住宅地という地域を限って,
そろそろこういうことをしていく必要があるのではないか。
現状の都市計画の用途地域だけでは,
やっぱりどんどん7階建てのマンションが建ってしまって,
その都度住宅局にマンション陳情が上がってきているわけです。
もともと神戸にあこがれて──今,市外から移ってこれらる方は,
主に東部に移ってこられる方が多いと聞いておりますけれども,
そういった方々,現状は神戸にあこがれて移ってきてくださっていますけれども,
本当に今のような緩い規制でまちづくりを放置していくと,
長い目で見たときに,将来どことも変わらない
神戸のまちになってしまうのではないかということを懸念しているわけですけれども,
まち並みを本当にきっちり守っていくということに対して,
市長のお考えをお聞きしたいと思います。
◯松下助役
神戸の方も全国に先駆けて景観条例というものをつくったわけですが,
そのときにやはり基本的な理念としては,守り,育て,つくるという
視点でやっていこうということで,各地区でそういったことをやってます。
もちろんその後,全体としてのまちづくり協定とか,
都市計画では地区計画を定めていくというような方法でありますが,
最終的にはやはり地域の皆さんと,この地域はどうするかというようなことで,
そういったことで合意がされれば,我々としては積極的にそういった
神戸らしいまちづくりを,これまでどおり,
今後も積極的につくっていきたいというように思ってます。