裁判所が保育所民営化を仮差し止め
2007年02月27日
今年4月1日から民営化される予定だった神戸市西区の枝吉保育所の保護者の皆さんが
神戸市を訴えていた裁判で、裁判所が民営化の仮差し止めを決定しました。
理由は「引継ぎの期間があまりにも短すぎる」というもので、私がいつも委員会で指摘していたことです。
短期間でここまで的確に問題のポイントをつかんだ裁判官に脱帽。
以下、仮差し止め理由の要旨です。
・神戸市は当初、1月から3月末まで民間法人との共同保育を行うと保護者に説明していた。
・裁判所は「最低6ヶ月の共同保育期間を確保できないか?」と神戸市に検討を要請した。
・それに対して神戸市は「3ヶ月で充分であり、長すぎる共同保育はかえって問題がある」と答えた。
・ところがその後も神戸市は共同保育を開始できず、「3月26日から6月末まで」に延期された。
・4月1日から民営化するのなら、3月26日からの5日間で引継ぎが可能であるとは到底考えられない。
・神戸市の保育士も「経験上、4月に引継ぎを完了するのが最良である」と発言したことがある。
・4月以降は民間法人が保育所の運営主体になるのであれば、児童の安全に責任を負うのも民間法人。
・それがわずか5日間の引継ぎで児童の個性を把握して安全体制を確立できるとは考えられない。
・単に共同保育の期間が3ヶ月で充分かどうかだけでなく、4月1日まで何日実施できるかが大切。
・そもそも神戸市には、実のある共同保育を実施しようという決意や計画があるのか疑問に感じる。
・民間法人も現在の公立保育士も「共同保育の期間をもっと長くすべき」と言っている。
・このような状態では3月26日から共同保育に入れる可能性がどの程度あるのかも疑わしい。
・以上のように、神戸市の共同保育の計画自体に問題があるのは明らか。
・性急な共同保育を経ただけで保育所を民営化するのは、保護者の保育所選択権を侵害するもの。
・公立保育士の人事異動や児童の転所などの環境変化と、保育所民営化の環境変化は全く違う。
・神戸市は「昨年も成功した」と言うが、昨年の鈴蘭台北町保育所では保護者アンケートすらされていない。
・保育所ごとに事情は異なるので、昨年うまくいったからと言って枝吉でも成功するとは限らない。
・保護者には保育所選択権があるが、神戸市が保育所を廃止することが全く許されないわけではない。
・その判断は神戸市の総合的・政策的な裁量判断に委ねられているが、無制限に許されるわけでもない。
・保育所選択権の侵害を児童や保護者に受忍させるには、不利益を少なくするための充分な措置が必要。
・ところが神戸市の措置は不十分であり、裁量権を逸脱または濫用して、保護者の保育所選択権を侵害したと言える。
・保育所民営化を多少遅らせても、「神戸っ子すこやかプラン21」の推進に重大な影響が出るとは言えない。
・よって神戸市は一審判決言い渡しまで、3月31日で公立枝吉保育所を廃止する旨の処分をしてはならない。
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