神原勝・北海道大学名誉教授

2006年10月18日

栗山町視察の最終日は、議会基本条例や自治基本条例に詳しい
神原勝・北海道大学名誉教授にお話を伺いました。

「議会基本条例」という言葉の生みの親である神原勝さんは、
理念だけで実践の伴わない自治基本条例が全国にあふれていることを嘆いておられました。
栗山町の本当のすごさは、日本初の議会基本条例にあるのではなく、
それまで営々と積み上げられてきた議会改革の実践にこそあるのです。

以下、私のメモです。

061018神原勝先生

議会基本条例は自治基本条例を構成する2つの要素の片側
もうひとつの柱は総合計画を中心とした行政運営のシステム
総合計画の策定に関する条例で枠組みと手続きを明文化すべき
前期5年は実施計画、後期5年は展望計画、4年後の選挙で見直しをして後期を迎える
総合計画と議会運営の各論をきちんとしない自治基本条例は実効性が無い
栗山町のように議会基本条例が具体的だと、行政側も運営を具体的にせざるを得ない

「議会は議決機関」と言わずに、「討論の場」と位置づけているのが素晴らしい
リーダーシップを発揮できる首長の特性と、争点を形成できる議会の特性を生かす
首長は統合機能を担い、議会は様々な利害を代表する
双方が意見をぶつけあい討論してみせるのが真の情報公開

議会と住民との関係、行政との関係、議員相互の関係を議会運営ルールとして規定
「理事者の出席を最小限に抑える」という規定も大きな転換

議会条項を後から付け足せるような、縦割り総花の自治基本条例では意味が無い
制度と制度、機関と機関の関係性や連動の仕組みこそが大切
実践を重ねてきた慣習を成文法としているため、「生きた条例」となっている

大規模な議会は利害関係が多様になるため、
二元代表制を構成する要素としては必ずしも政党が必要なわけではない
これまで党派ごとの議員個人が活躍していたが、議会全体としての行動はなかった
栗山町の議会報告会は、議会全体として見せる点が新しい

小規模自治体の議員は人数を減らしてでも待遇をよくするべき
日本の自治体は質量ともに世界でも有数の仕事をしており、議会も強化が必要

自治基本条例は個別改革の積み重ねで行うのが最も良い
まず基本条例を作る場合は、今後必要な個別改革を具体的な条例名で記しておく
今ある条例を理念で束ねるだけの改革なき自治基本条例が実際には多い

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