新条例で汚職事件の再発は防げるか?

2006年08月02日

今回の汚職事件を受けて神戸市が新たに制定しようとしている「コンプライアンス条例」。
議員の口利き・要望を職員が記録して、情報公開の対象にしようという仕組みです。
私はこの仕組みについて、2003年の選挙の時に示したビジョンの中にもわざわざ書いていたぐらいで、
今回の事件があっても無くても、神戸市政にとって必要な仕組みだと考えています。

しかし一方で、今回の新条例で村岡汚職と同じような事件の再発は防げないとも思います。
それは新条例が悪いのではなく、神戸市が今回の事件で犯した過ちを認めていないからです。

「ライバルの産廃業者が進出できないように、産廃要綱を厳しくしろ」という村岡被告の口利きが不当なものであったなら、
今回の新条例では警告を発することでそれを牽制・防止できる仕組みになっています。
しかし、村岡被告の口利きが不当なら、神戸市が産廃要綱を厳しくしたのも「不当な政策変更」だということになります。

ここで大きな矛盾が生じてきます。
神戸市はこれまで「村岡被告から圧力はあったが、それとは関係なく市民の公益のために産廃要綱を厳しくした」
という答弁を繰り返してきましたが、それなら村岡被告の口利きも「公益のための正しい政策提言」だったことになります。
すると、新条例では警告や記録の対象にならず、村岡被告の口利きは素通りしてしまうことになるのです。

以下、委員長に本日提出した「コンプライアンス条例に対する質疑事項」です。

1、市長・助役などの指示・命令の中にも、いわゆる不当要求に準ずるものがあり得るが、
  それらに対する予防あるいは事後の検証について、どのように考えるのか?

2、「議員からの圧力はあったが、それとは関係なく公益のために政策変更を行った」という
  今回の事件に対する市の公式見解が成り立つと仮定するならば、
  条例で議員の圧力を予防しても、今回と同様の事件の再発防止にはつながらないのではないか?

3、議員の政策提言によって結果的に特定の企業が利益を得てしまうようなケースで、
  議員が特定企業の利益につながることを知らず、職員がそれに気付いた場合にはどうなるのか?
  どちらもそのことに気付かずに、結果的に特定の企業が利益を得てしまった場合はどうなるのか?

4、「産廃要綱を厳しくせよ」という議員の発言は、政策提言だったのか不当要求だったのか?

5、「予算が議会で否決されるのを恐れて政策変更を行った」という市職員がいたが、
  このような意思決定はどのように予防されるのか?あるいは予防されるべきではないのか?

6、議員からの口利き・圧力を記録公開することで事後の検証を可能にする、という条例の趣旨に鑑み、
  今回の事件に関連する全ての口利き・圧力・“政策提言”の詳細を公開すべきではないか?

7、内部行政監察によると、今回の事件における議員からの働きかけを
  圧力と感じた職員と政策提言と感じた職員がいるようだが、
  各自どのような働きかけをどう感じたのか、ヒアリング記録を公開して検証すべきでないか?

8、作文の必要のないICレコーダーによるデジタル音声記録の可能性についてどう考えるか?

9、議員をはじめ外部からの問い合わせ・要望等に一元的に対応、デジタル録音する、
  コールセンターのような部門を本庁・各区に設けるべきではないか?

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