三位一体改革で縮む地方財政
2006年02月13日
県内の無党派議員が集まって、国の三位一体改革が地方の来年度予算に与える影響について勉強会。
三位一体改革とは、国が税金を集めるのを減らして地方が直接集める税金を増やし(税源移譲)、
国が使い道を限定して地方に渡す補助金を減らして(補助金削減)、
税収の多い都市と税収の少ない農村の格差を埋めるために国が配っている交付税の分配ルールを変える(交付税改革)
・・・の3つの改革を同時にやろうというものです。
しかし国の本当の目的は、とにかく地方に支払う補助金や交付税を減らすことです。
実際この3年間で3兆円の税源移譲が行われたのに対して、
補助金は4.7兆円、交付税は5.1兆円もカットされました。
「あなたの街の規模なら、これぐらいのお金が要るでしょう」と国が勝手に決める“基準財政需要額”と
その自治体の税収を比べて足りない分を国が支払うのが交付税ですが、
「最近はリストラも進んでいるから、以前ほどお金は要らないでしょう」と
国は勝手に“基準財政需要額”を減らし始めています。
昔は、例えばある自治体が国の半額補助金をもらって事業をする時に、
「残り半額は借金でまかなえば、国が将来交付税に上乗せして穴埋めしてあげますよ」という
“交付税による後年度の裏負担”という口約束がありました。
しかし、交付税の総額がなんだかんだ言って削られている今、
半額借金をしてまで国の補助事業に乗った自治体は、厳しい財政運営を迫られることになります。
以下、本日のメモです。
060213地方財政計画
一般行政経費が17年度予算額で12.5兆円だったが、実際は15兆円も使っている
一方で投資的経費は同じく予算額12.5兆円にもかかわらず、実際は7兆円しか使っていない
財務省は地方の一般行政経費の無駄リストを作り、経費を減らすよう求めてきた
議論の末、18年度予算では一般行政経費13.5兆円、投資的経費10兆円に決着
給与関係費の削減は、国が地方の人件費を少なく見積もって勝手に歳出を減らすだけ
児童手当が12歳まで延長になった分は、負担金として国から支払われるので地方は損得なし
個人住民税率は5%・10%・13%から19年度には一律10%になる
その分、低額所得者は所得税率が5%に下がり、高額所得者は40%に上がる
トータルとしては所得税から個人住民税へ税源移譲される形になる
年収200万円以下の場合、市に3%・県に2%払っていたのが、市に6%・県に4%に増える
年収200万円~700万円の場合、市に8%・県に2%払っていたのが、市に6%・県に4%に変わる
年収700万円以上の場合、市に10%・県に3%払っていたのが、市に6%・県に4%に変わる
実は県の税源は増えたが、市の税源は減ったのではないか?
公立保育所1園あたり3000万円払われていた補助金が一般財源化
私立保育所への補助金は、ロビー活動と政治献金により廃止を免れた
合併特例債をすべて借りたら9兆円になるが、そんな財源は見当たらない
実態としても、合併自治体が特例債を借りようとしても貸してくれないことが多い
合併特例債は枠だけ保障されて実態のない「アメ」だった
基準財政需要額と実際の自治体予算の比較も面白い
例えば学校図書費などは国からもらったお金どおりに買われていることは少ない
小規模自治体では建築確認が基準財政需要額に入っていないので、自治体予算も少なくなりがち?
千葉県野田市は臨時財政対策債について「借りれるけど借りない」と表明
「交付税による後年度負担」という口約束をあてにしても、交付税総額はどんどん減ってゆく
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