行政評価の世界標準
2005年12月03日
阪大大学院にて、某総研研究員の主催する政策研究会に参加。
日本の行政評価は、政策・施策評価よりも細かい事業単位の「事務事業評価」が主流です。
これが歪んでいると感じるのは、事務事業ごとに費用や効果などの点数をつけて、
点数の低いものから順に事業廃止してゆくという「足切り型」になっていることです。
コストが高くても、事業効率が悪くても、その事業が市のビジョン達成に必要であるならば、
事業を廃止するのではなく、コストや効率を見直して積極的に続けるべきではないでしょうか?
事務事業評価の本来の目的は、業務のプロセスを改善することであって、
事業の改廃は政策・施策評価や、市のビジョンとの整合性によって判断すべきです。
以下、私のメモです。
051203行政評価の世界標準
日本の行政評価は、政策評価-施策評価-事務事業評価の3段階方式が広まっている
問題は、政策・施策評価も事務事業評価も、各事業の点数化しか行われていないこと
政策や事業の取捨選択、コスト削減には役立つが、業務改善や成果アップにつながらない
世界の行政評価は、プログラム評価と業績測定に分かれている
プログラム評価は大きく4つに分かれる
1、セオリー評価(その政策で本当に効果があるかのロジックを検証)
2、プロセス評価(実施段階で各プロセスの実績値をモニタリング)
3、インパクト評価(実施グループと未実施グループの差を測定して改善効果を検証)
4、コストパフォーマンス評価(事前と事後の費用と効果を比較)
業績測定の指標も大きく4つに分かれる
1、インプット指標(投入した費用・人員・時間など資源量)
2、アウトプット指標(実施回数や参加者数などサービスの提供・利用量)
3、アウトカム指標(市民満足度や事故率低下など市民のプラス変化)
4、効率性指標(住民票発行1通あたりコストなどアウトカム1単位あたりのコスト)
業績測定の最重要ポイントはアウトカムを数字で把握すること
企業はサービスの対価として料金を受け取るが、役所は強制的に税金を取ってしまう
その分、提供するサービス成果を顧客である住民に数字で説明する義務がある
昔は物不足で、予算化して(インプット)橋を造る(アウトプット)だけで住民は喜んだ
今は男女共同参画センターを造っても、目的(アウトカム)が達成されるとは限らない
米国ケロッグ財団によれば、事業予算の5~7%を評価に充てることが望ましい
事務事業評価を外部委員で行うのは、本来のNPMから外れている
個々の手段は現場の行政マンに任せ、成果指標だけに口を出すべき
これまでは、市民や議員の要望を政策や事業にまとめて取捨選択する調整型行政
今後は、市民と共にあるべき姿を定め、アウトカムを積み上げるビジョン達成型行政
アウトカムの重要性に対する役所内の理解を深め、アウトカム指標を市民と共有する
全体ビジョンと部局の目標管理制度・管理職の評価制度を連携させる
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