戦略的予防福祉

2005年12月07日

本日の保健福祉局決算委員会では、下記の1項目に絞って質問しました。

1、医療や介護や生活保護が必要となる人の傾向や原因を分析し、予防策を集中させてはどうか?

高齢化が進む中、このままでは健康保険も介護保険も生活保護制度も破綻してしまうので、
予防に力を入れて医療費や介護費を抑えたい・・・という財政的な理由もありますが、
そもそも医療や介護や生活保護が必要となってしまう状態は
QOL(クオリティー・オブ・ライフ=生活の質)の低い状態です。
病気や貧困に陥った人には惜しみなく福祉の手を差し伸べるべきですが、
一方で市民をそのような状態に陥れないことが、福祉の最終目標なのではないでしょうか?

国に言われた通りにセーフティーネットを張って、ただ次々と落ちてくる人を待ち受け、
「だんだん網が重くなって来ましたな~」では、プロの頭脳労働者の仕事とは言えません。
国民健康保険会計や介護保険制度や生活保護基準を国が今後どう変えるかに関わらず、
病気の市民、介護の必要な市民、生活保護の必要な市民、
つまりはQOLの低い状態に陥る市民を減らすことは市単独で取り組むべき課題です。

以下、本日の議論についての簡単なメモです。


正式な議事録はこちら→「戦略的予防( 平成17年決算特別委員会第1分科会〔16年度一般・特別会計決算〕(保健福祉局))

051207保健福祉局決算質問


1、戦略的予防福祉について

井坂:例えば生活保護を受けている人の41%は高齢者、11%は母子世帯、9%は障害者世帯、
    25%は傷病者世帯で、ここまで86%は致し方ないように見える。
    しかし同じ高齢者でも生活保護が必要になる人とならない人が存在し、
    両者の違いを分析して一定の傾向を見出せれば、効果的な予防策が取れるのではないか?

役所:予防をしなければ制度そのものが破綻してしまうが、妙案が無くて困っている。
    生活保護を受ける高齢者には、55%が無年金という特徴があることは把握している。

井坂:生活保護はその他にも様々な指標と統計的な関連がある。
    例えば、単身高齢者率や失業率、離婚率が高くなると生活保護率も上昇し、
    三世帯同居率、共働き率、女性の就業率、持ち家率が高くなると生活保護率は下がる。
    介護が必要になる理由は、男性の場合41%が脳卒中、女性は28%が転倒骨折と関節疾患。
    血圧180以上の男性を選んで血圧を10~20下げるだけで、脳卒中の発症率は50%下がる。
    O脚の太った女性はコンドロイチンを摂取すると関節疾患を予防できる。
    75歳以上の女性はプロテクターを着用することで転倒骨折の9割を防げるという。

役所:介護予防については、そのようなデータも踏まえ、転倒防止教室などいろいろ行っている。
    生活習慣病は肥満・高血圧・高血糖などの複合的な要因で発生する。

井坂:「要因が複合的で分からない」では具体的な対策が打てない。
    要因を分析し、ターゲットを絞って政策を集中させるのが戦略的な予防ではないか。
    ただ健診を増やすのではなく、危険人物・危険因子を見つけて治すのが大切。
    国の制度と関係なく、病気や寝たきりや貧困を予防することは神戸市単独でできることだ。

役所:その考えには同感だが、具体的な政策はなかなか思いつかないのが現状。
    健診で問題があった人には個別指導の案内を出しているが、来てもらえないことが多い。

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