保育所民営化について委員会質問

2005年07月28日

6月まで総務財政委員会に所属していましたが、この7月から福祉環境委員会に移りました。
どうしても保育所民営化の議論をしたかったので、先輩議員に無理を言って代わってもらったのです。

本日の委員会には、北区の保育所保護者から「民営化の白紙撤回を求める陳情」11件が出されました。
その多くが「来年4月に先生が総入れ替えになったら、うちの子どないしてくれんの!」というお怒りでした。
それに関して下記3点の質問をしました。

1、パート保育士を残したり公務員保育士を出向にするなど、先生が総入れ替えにならない工夫は可能か?
2、公務員保育士の人員計画と、保育所民営化の今後5ヵ年計画を明らかにすべきだ
3、「公立保育所を維持するためのお金が、交付税として国から新たにもらえる」という噂は本当か?

以下、本日の議論についての簡単なメモです。

050728福祉環境委員会


1、先生が総入れ替えにならない工夫について

井坂:私は保育所の民営化に財政面から賛成をしているが、子どもの環境は最大限守らなければならない。
    現在パートで働いている先生を新しく民間の法人に雇ってもらったり、
    正規職員の先生を1~2年だけ民間法人に出向させるなど、
    「4月に慣れ親しんだ先生が一人もいなくなる」という状況を防ぐ工夫は可能か?

役所:パートの先生を新しい法人に雇ってもらうことについては民間法人が決めることだが、
    要望があれば神戸市からそのように申し入れをしたいと思う。
    正規職員の出向も、職員組合などとの調整は必要だが、制度的には可能。

井坂:中原保育所の説明会や懇話会にも参加して感じたが、
    運営主体が民間に変わることよりも、保育所の先生が変わることのほうが子どもにとって問題だ。
    これ以上は私が言うべきことではないが、保護者から要望があれば、ぜひそのようにしてほしい。


2、正規職員保育士の人員計画と、保育所民営化の今後5ヵ年計画について

井坂:神戸市全体で1000人近い正規職員の保育士がおり、毎年40人ぐらいの退職者がいると思われる。
    その分を新たに採用しないことによって、正規職員の保育士を減らすという計画なのか?
    40名を減らすにあたって、3園の保育所を民営化するという計算なのか?

役所:定年退職は毎年40名ぐらいだが、それ以外に中途退職もあり、年間の退職者は40名より多い。
    正規職員の保育士は41歳以上が75%と高齢化しているのが問題だと考えており、
    組織の新陳代謝のためにも若干の新規採用は続けてゆく。
    3園の保育所が民営化できれば、その分は退職者を補充せずに済むことになる。

井坂:職員の採用は計画的に行っているはずで、それが決まれば保育所民営化の見通しも立つはずだ。
    なぜ保育所民営化について5年程度の中期計画を示すことが出来ないのか?

役所:5年も先の民営化計画を出すと、その保育所の保護者の不安を煽ってしまう恐れがある。
    しかし、中期計画を出すか出さないかは、正直なところ迷いもある。

井坂:保護者の怒りは、急に計画を明らかにして1年足らずで強引に進めようという手法が原因ではないか。
    「せめて3年や5年かけて民営化を議論させてほしい」という保護者もいる。
    保育所民営化が財政問題の解決策であるならば、財政計画と新規採用計画をきちんと立て、
    それに基づく「民営化5ヵ年計画」を早く公表すべきだ。


3、「公立保育所の超過負担解消分として3500億円の交付税」という噂について

井坂:保護者会などで配られているビラに書いてあったのだが、
    「国が公立保育所を抱える市町村のために3500億円の交付税を用意している」というのは本当か?
    そうだとすると、神戸市にはだいたい35億円が来るという計算になるが、
    もらえる交付税が35億円増えるというような単純な話なのか?

役所:神戸市の保育所費は200億円、そのうち市が負担しているのは120億円。
    公立保育所に対しては50億円、民間に対しては10億円の超過負担を支払っている。
    国が3500億円の交付税を用意しているということだが、
    その内容は、社会福祉に1750億円、都市再生に1250億円、情報化に500億円というもの。
    保育所に対する超過負担を解消するために3500億円の交付税が準備されているわけではない。
    また、交付税の全国総額は増えていないので、神戸市に来る交付税総額も増えないと思う。

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コメント

  1. 山本貴美恵
    2005年07月29日 12:46

    東灘区・本山北町保育所の保護者です。昨日は福祉環境委員会での陳情の機会を与えてくださり、ありがとうございました。11件中の1件めは私です。このホームページに掲載されている井坂議員の公立保育所民営化に関するお考えを拝見してからしばらく、私の心には揺らぐものがありました。しかし今は全く揺らいでいません。保育所の子どもたちが大人になったとき、彼らには私たちにはない知恵があるでょう。状況とて今と全く変わらないとは思いません。だから彼らを助けるときは今なのだと確信しています。子どもたちに「どうしてわたしたちの保育所は変わってしまうの?」と問われたら、井坂議員はどのようにお答えになりますか。両親が離婚することを説明するより難しいと思います。

  2. いさか
    2005年07月31日 23:01

    山本さん、コメントありがとうございます。
    保育所の先生が入れ替わることを子どもに説明するのは難しいと思います。
    しかし、「どうして誰も本気で借金を減らそうと行動しなかったの?」と我が子に尋ねられたら、
    私はそれも同じぐらい、説明するのが難しいことだと思っています。

  3. 山本貴美恵
    2005年08月02日 10:55

    井坂議員、お返事をありがとうございます。あなたが私の問いかけに対して正面から答えてくださらないことを残念に思います。私は子どもたちの未来よりもまず今に向き合わなくてはなりません。そのことにアドバイスをいただきたいと思い、投稿しました。子どもたちは当事者です。彼らの納得なくして、今ある保育所での、今いらっしゃる先生方との生活を取り上げるのなら、保育所の民間移管は強盗と同じではないでしょうか。井坂議員は民間移管賛成派として、説明責任の一端を担っていらっしゃると思います。

  4. いさか
    2005年08月03日 00:56

    子どもの問いかけに正面から答えるならば。
    「君が将来背負うべき借金を少しでも減らすため」ということです。
    具体的な解決策を出さない、無責任な先送り政治を終わらせるために、私は議員になりました。
    この点だけは、誰に何を言われても譲ることができません。

    山本さんが無責任だと批判しているのではありませんよ。
    「今」の問題に気をとられて、将来明らかに予測される問題に目を向けない、
    政治全体の無責任な風潮を終わりにしたいのです。

  5. 保護者
    2005年08月03日 22:47

    なぜ、失政のつけである借金を関係のない子供がとらないといけないのですか。借金を減らすのは大事だけれど、保育所がその手段に選ばれるのは納得いきません。

  6. いさか
    2005年08月04日 02:48

    ???

    借金のつけを子どもに回さなくてもいいように、今、私たち大人が決断すべきなのでは?
    公共事業も減らす、天下りも無くす、公務員や議員も減らす。
    あらゆるサービスの民営化を真剣に検討する、惰性で続いている補助金の必要性を見直す。
    やれる限りのことを全て私たちの世代で済ませないと、
    関係ない子どもに借金が回されることになります。

    もともと与えられていたサービスが奪われるのは、誰しも納得のいかないことです。
    しかし、払った税金以上のサービスを受け続けた結果が、今の借金ではないでしょうか?

  7. よこたかずみ。
    2005年08月08日 15:57

    いさかさんこんにちは。暑いのにお疲れさまです。
    >公共事業も減らす、天下りも無くす、公務員や議員も減らす。
    あらゆるサービスの民営化を真剣に検討する、惰性で続いている補助金の必要性を見直す。

    それって現在進行中で、国も地方も出来てますか??
    それなのに、いきなり保育所問題を寝耳に水で「民間に出来ることは民間で!」とマル投げして話を進める行政の姿勢には納得できないという保護者の気持ちを分かって欲しいです。契約違反やと思います。
    次の世代に借金を残してはいけないのはよく分かっています。

  8. 山本 貴美恵
    2005年08月12日 22:16

    まず「保護者」様、よこたかずみ様、ご意見をありがとうございます。そして井坂議員、お返事をありがとうございます。何度やってもシステム的に(?)投稿ができずあきらめておりましたが、よこた様の投稿にもう一度発言したいと力を得ました。よこた様、ありがとうございます。以下、分割して投稿します。「公共事業も減らす、天下りも無くす、公務員や議員も減らす。あらゆるサービスの民営化を真剣に検討する、惰性で続いている補助金の必要性を見直す」とお書きになっていますが、保育所の民間移管のほかに神戸市で実施が提案されていることがあるのですか。保育所なら反対の声が上がっても簡単に踏み潰せるからまずは実績、ということですか。私は支出削減策の優先順位がまちがっていると思います。

  9. 山本 貴美恵
    2005年08月12日 22:17

    また「払った税金以上のサービスを受け続けた結果が、今の借金ではないでしょうか」というお考えには肯けるところがあります。しかし神戸空港も地下鉄海岸線も中央市民病院の移転も、私たち市民が「ほしい」と言って実現してもらった(もしくはもらう予定の)サービスではないと思いますが、それでも私たちは「払った税金以上のサービス」を享受しているのでしょうか。保育所にお世話になっている私たち保護者は、働くという行為によって少なからず神戸市を支えていると自負しています。その声に何も応えず、粛々とことを進めていく市政を井坂議員は支持なさるのですか。私には、あなたのなさっていることと理想とが乖離しているように見えてしかたないのです。

  10. 西村太志
    2005年09月24日 00:06

    井坂は議員様
    私は、他市で保育園を運営する者です。
    公立保育園の民営化、どんどん進んでますね。
    岩波ブックレットから、「保育園民営化を考える」というタイトル(おそらく…)が出ていました。
    さらさらっと読みましたが、わかりやすくまとめられています。
    保育園民営化に反対する親の会のHP等もあるようです。一度よく勉強されて下さい。議員さん行政全般に広く関わらないといけないという辛さがあるでしょうが、福祉委員会の記録を読む限りでは、保護者の思いを受け止め切れていないと感じました。
    行政と市民の溝を産めることが出来るのは、議員活動ではないでしょうか。






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