犯罪被害者の権利と、国の義務

2005年06月11日

この4月1日より「犯罪被害者等基本法」が施行されました。
「すべて犯罪被害者等は、個人の尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい処遇を保障される」
という当たり前の権利が、ようやく国の基本理念として掲げられたのです。
しかし、「国は国民を犯罪から守る義務がある」という考え方が日本では確立していないため、
犯罪被害者の損害補償を国が行うことは難しいのだということでした。

以下、本日行われたシンポジウムのメモです。

050611犯罪被害者等基本法に期待するもの

林良平(全国犯罪被害者の会)

ドイツは安全保障義務を根拠に年間250億円、イギリスは連帯共助を根拠に350億円を国が払っている
日本で犯罪被害者給付金として支払われているのは、年間わずか14億円
「犯罪被害者が裁判に参加できない」ということを国民はほとんど知らなかった
裁判員制度が始まれば、「裁判に被害者がいない」という違和感を持つ国民が増えるだろう
事実を明らかにするための民事訴訟(付帯私訴)も出来るようにしたい
マスコミも「誰が死んだか」ではなく「なぜ事件が起きたか」を報道・追求してほしい

石崎勝伸(神戸新聞記者)

マスコミは事実関係を明らかにして再発を防止するために、多くの関係者に取材をする
記者に対する被害者のクレームは、態度やマナーなど「取材のあり方」以前の問題も多い
しかし被害者に対する事件直後の取材は重要であり、公的発表と異なる事実が明らかになることもある
邪魔にならない場所を設定しての代表取材など、取材方法で工夫できるところはある
個人情報保護法があっても、生命に関わる場合は例外規定に当てはまると思う

羽下大信(臨床心理士)

犯罪被害者とその家族はある日突然に被害に遭い、理不尽な気持ちを抱えている
被害者支援の第一歩は、まず被害者の気持ちを最初から最後まで聞いてあげること
カウンセリングの場にマスコミ関係者も招いて、一緒に被害者の心情を聞くことも必要

泉房穂(衆議院議員)

刑事裁判への参加、加害者への賠償請求、国家による補償、民間団体の活用の4つがポイント
ドイツやフランスは被害者自らが加害者の責任を追及する権利を持ち、付帯私訴もある
アメリカやイギリスは裁判官が加害者に賠償命令を出し、国や支援団体も手厚い
刑事裁判への参加については、法務省も日弁連も慎重な立場だが、被害者の質問権は確立しそう
民事訴訟費用の一部は公費で負担される見込み
国家による損害補償は、「国には国民の安全を守る義務がある」という思想のない日本では難しい
「加害者に代わって国が賠償金を立て替える」というスウェーデンの養育費立て替え方式を模索
「民間団体に財政的な支援をする」ということは法律に明記されるので期待できる

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コメント

  1. 通りすがりの。。。
    2005年06月12日 20:36

    私の考えはこの問題における根本的な事から外れてしまうのですが。。。
    「加害者」が少年であろうとなかろうと、「親」と言うものがよほどの理由がない限り存在していると思います。
    最近その「親」と「子」の関係が希薄ではないかと?
    私自身法律には全然詳しくありませんが、「少年法」における対象者は未成年でしょう?
    「未成年」とは責任のない人間ではなく後見人?が必要な人間の事を指すのでは?
    ちょっと意味が違いましたっけ?

  2. さっきの続き
    2005年06月12日 20:36


    確かに、加害者が悪いのですが、最近の犯罪。特に少年犯罪において、加害者の親のコメントって、人事のように聞こえるのは私だけでしょうか?
    私が小さい頃はよく親に、「あんたの悪さは親である私の責任や!!」って良く言われた事を記憶しています。
    私の場合ですが、親は子に対して真剣に向き合っていてくれてたと思います。
    親は子の鏡や。って言うのがうちの親の口癖でした。
    法律的にはとても難しいことだとは思いますが、子の不始末は親の責任。的なものができれば、最近の親ももうちょっと子に対して教育・しつけができるのではないでしょうか?
    私は加害者の責任の有無でなく、責任の所在をはっきりすべきでは・・・と、常々思っておりました。
    未成年が責任を取るのが難しいのであれば、保護者に対しても社会的責任を認知させてはどうか?と思います。
    全然標題に対してのコメントにはなっていません。すんませんでした。

  3. 井筒たかお
    2005年06月14日 11:41

    いつもお世話になっております。加古川の井筒です。

    私の6/12のブログに紹介させていただきました。よろしくお願いいたします。






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