前財務大臣の塩川正十郎さん
2005年04月24日
ライオンズクラブの地区大会にて、前財務大臣の塩川正十郎さんの講演。
「塩爺」は83歳ながら、原稿なしで1時間しゃべり切りました。
「老害」とか「議員定年制」が言われて久しいですが、
あれはあれで、素直にすごい!と尊敬します。
以下、私のメモです。
050424前財務大臣の塩川正十郎さん
いま最も取り残されているのは政治
行政改革は「行政運営の改革」ではなく「統治システムの改革」であるべき
極端な中央集権システムを買え、国と地方との関係を見直す
国が法律を作り、国が税金の配分を調整して地方を支配してきた
中央から地方には1100項目の指令が下されている
例えば、東大阪市には農地が無いのに、18人の農業委員会が戦後のまま残されている
全国6万人の農業委員に対して、農水省から百数十億円の補助金が出されている
また、昭和60年ごろは義務教育の生徒1500万人に対して教師は61万人だった
今や生徒は1000万人を切っているのに先生は70万人に増え、しかも教育は荒廃している
あるいは、児童虐待を解決するために児童相談所に予算をつけても、家庭に踏み込む権限が無い
以上のような例は、国が法律や制度を変えないために生じる無駄
OECD加盟国では、PLANとSEEだけ中央で行い、DOは地方が地方税で行うのが主流になっている
三位一体の改革で、中央から地方に政策執行の権限と財源を譲って行かなければならない
保険方式の社会保障も、出生率の低下などで成り立たなくなっている
ヨーロッパは4~5年かけて消費税を上げ、社会保障財源を安定させた
日本ではまだ「消費税アップの前に行政の無駄を無くせ」という段階
無駄の根源は中央の古い法律の縛り
もう一つ必要なのが、経済構造の改革
日本は自由主義経済ではなく、政府が需要を測定し、供給も保障するパターンが多い
その典型例が、今話題となっている郵政
それ以外でも業界団体を作り、業者がつぶれないように政府が守る「護送船団方式」は多い
戦前は郵便貯金の資金が日本の基幹産業に投資・融資され、経済成長を担っていた
戦中に郵貯資金で戦費をまかなうための国債を買うようになった
戦後も郵貯は政府の管理下に置かれ、非効率な使われ方が現在まで続いている
郵政公社になっても身分保障は公務員と同じ
37万人の職員を、民間企業の職員に変えてゆく必要がある
東名高速・名神高速は建設費をほとんど払い終え、あとは維持管理費だけのはず
東名・名神の黒字で本四架橋や山奥の高速道路の赤字を補填する「どんぶり勘定」
郵政も貯金・保険・郵便・窓口の4業者に分け、どんぶり勘定を無くしたい
自由競争も行き過ぎると、金の力に頼り法の盲点を突く極端な功利主義になる
そのような弊害が出ているのは雇用面
社員を雇わずに一時スタッフだけで済ませ、人件費カットで会社の帳尻を合わせている
企業はもう一度、社会的責任や経済倫理といったことを考え直してほしい
今後、石油をはじめあらゆる原料価格が値上がりする
単に付加価値を乗せる加工貿易産業ではなく、オンリーワンを創り出さなければならない
貿易立国から知的財産立国へ進化させるためにも、企業の海外進出や業務提携は有効
原料高と製品安のバランスをどう取るかが、今後の経済運営の課題
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シャベルゾウ
2005年04月25日 21:14今度はリンゴ問題。 日本のリンゴに対する検疫措置の緩和が不十分という事で、緩和に応じない場合は最高で約152億円の報復関税を課されるとの事であるが、政府はどうするのだろう。 このリンゴ問題といい、BSEといい政府の今後の対応に注目していかなければいけないだ