生活保護の出口政策

2005年03月08日

本日の保健福祉局予算委員会では、下記の3項目について質問しました。

1、一次予防の最大の課題である「たばこ対策」は順調に進んでいるか?
2、生活保護から抜け出す「出口政策」として、就労支援をもっと積極的にできないか?
3、無認可保育所にも一定の基準とインセンティブを設け、全体的なレベルアップが出来ないか?

健康保険制度が破綻する前に、健康診断や生活改善で病気になる人を減らしたり、
生活保護制度が破綻する前に、保護から抜け出しやすい仕組みを整えたり。
「困っている人を税金で救う」のが中心だったこれまでの福祉から、
「困る人をこれ以上増やさない」という予防的な考え方に変えてゆきたいと思います。

以下、本日の議論についての簡単なメモです。

050308保健福祉局予算質問


1、神戸市のたばこ対策について

井坂:「健康こうべ21」計画に掲げられた2010年までの目標である、
    「公共施設の禁煙・分煙100%」「妊産婦の喫煙0%」は順調に進んでいるか?

役所:公共施設の禁煙・分煙は平成16年3月の段階で90%に達している。
    妊産婦の喫煙は平成15年度の調査で6.9%、これは20代・30代の喫煙率より低い。

井坂:平成17年度予算で検診が充実したが、病気の早期発見は「二次予防」と言われている。
    その前段階である「一時予防」、すなわち生活習慣病予防の最大の課題が喫煙。
    小中学生にたばこの害を教える機会を設けたり、禁煙サポート薬局を設けたり、
    自動販売機の撤去・設置場所制限で未成年がたばこを買えない環境を整えたり、
    やるべきことは無数にあるので、もっと真剣に取り組んでほしい。


2、生活保護の出口政策について

井坂:予算の説明ではいつも「不況と高齢化で生活保護費が増えて苦しい」と聞く。
    その中で神戸市は平成15年から生活保護受給者の就労支援を始めており、
    対象者1172人のうち、就労した人が974人、仕事が続いて生活保護から抜けた人が422人。
    この政策の費用対効果をどう見ているか?

役所:生活保護から422人が抜けたことによる財政効果は年間11億円。
    就労支援員3名とケースワーカー260名の連携だが、コストは算定できていない。

井坂:生活保護受給者を増やすのが福祉ではなく、働ける人には元の生活に戻ってもらうのが真の福祉。
    ピンチに陥った人すべてを受け入れる入り口を用意するだけでなく、
    「どう抜けてもらうか?」という出口政策も同じぐらい重要になってくる。
    就労支援はコストよりも財政効果の方が高いのに、なぜもっと予算と人員を注ぎ込まないのか?

役所:就労指導対象者はまだまだ存在しており、さらに予算・人員を注ぎ込むことはやぶさかではない。
    また、医療費補助受給者の退院支援プログラムや、年金需給支援なども考えている。

井坂:生活保護を「入りやすく抜けやすい制度」にしないと、セーフティーネットが支え切れなくなる。
    実際に国は三位一体改革の中で生活保護制度を地方に押し付けようとしている。
    今日議論した出口政策は、制度を支える重要なポイントだと認識してほしい。


3、無認可保育所のレベルアップについて

井坂:現在、市内74ヶ所の無認可保育所で1,500人の乳幼児が保育されている。
    神戸市は、東京都の認証保育所のように公的基準を2ランク設けることに反対しているが、
    実際に認可と無認可の2ランクの保育が行われていることは否定できない。
    無認可保育所にも一定の基準とインセンティブを設け、全体をレベルアップすべきでないか?

役所:法律で定められた認可保育所の基準が健全な保育の最低基準であり、
    神戸市では、やはり認可保育所を増やすことを目標に進めてゆきたい。

井坂:そうは言っても、無認可保育所は現実に神戸市の保育政策の一翼を担っている。
    無認可保育所は民間企業が勝手にやっていることで、支援や介入の対象ではないのか?
    また、駅前保育や夜間保育など無認可保育所が受け皿となっている多様なニーズを
    今後はすべて認可保育所だけで対応できると考えているのか?

役所:平成17年度予算で認可保育所の夜間保育や一時預かりなどを一部実施する。
    認可と無認可それぞれの役割を認めた上で、役所が双方に関与すること将来的には考えられる。

井坂:東京都の認証保育所のように、低いほうのサービス基準に合わせて
    民間企業が大量に参入してくるのは必ずしも良いことではないが、
    神戸市のように財政支援もレベルアップもせず無認可保育所を放置しているのは問題だ。

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コメント

  1. にしこば
    2005年03月09日 23:23

    無認可保育所のことを取り上げていただいてありがとうございます。
    認可園だけでは受け皿として十分でない以上、無認可園での保育の質を何らかの形で保つことは重要だと思います。最近では定員以上預かることもざらだそうですし、補助金とか助成金だけの話ではなくて、子どもを預かる施設としての最低限のラインを市で保証してほしいですね。
    がんばってください!

  2. いさか
    2005年03月11日 00:31

    コメントありがとうございます。
    「すべての保育を認可園で」という神戸市のタテマエは良いとしても、
    やっぱりそれが実現するまでの間は、現実を見て対応しなければいけませんね。
    また色々と現場の声もお聞かせください。

  3. にしこば
    2005年03月11日 16:10

    了解しました






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