高知県のコンピテンシー研修

2004年08月25日

先週、愛知県高浜市のシンポジウムでお会いした高知県職員能力開発センター所長の夕部さんに、
あらためて「コンピテンシー型能力開発プログラム」のお話をお伺いしました。
土木工学の専門職として県庁に勤めていた4年前に突然、橋本知事に能力開発センター所長を任され、
翌年に日本で初めてコンピテンシーを研修と人事評価に導入したユニークな方です。

コンピテンシーとは、「仕事のデキる人の行動に共通する特徴的な能力」のことで、
法律知識やIQではなく、コミュニケーション能力や目標設定能力、顧客志向などのこと。

以下、私のメモです。

040823高知県のコンピテンシー研修

コンピテンシーとは、成果を生み続ける高業績者の行動に共通的に見られる特徴
1970年、アメリカの外交官の成果が大学の成績と関係ないことから研究が始まった
優秀な外交官はヒアリングの結果、感受性・前向き・信念・共感性という特徴があった
日本では97年の武田薬品を皮切りに多くの一流企業で採用されている
自治体では静岡県が管理職ボーナスの査定に使い始め、宇都宮や岸和田など15例
高知県では「これからの県庁の使命を果たすために必要な行動能力要件」と定義

知能指数が高くても創造性が高いとは限らないのは、コンピテンシーの高低があるから
自分の強み・弱みを知り効果的に学習すれば、コンピテンシーは伸ばすことが可能
伸ばしやすいコンピテンシー:プレゼンテーション、自己管理、コミュニケーション等
伸ばしにくいコンピテンシー:ビジョン形成、要点把握、対人影響、ストレス耐性等
伸ばしやすいものは研修プログラムに入れ、伸ばしにくいものは新規採用で重視する

高知県のコンピテンシー型能力開発システム
1、変革型リーダーに必要な10の能力要素をあらかじめ公表
2、リーダー職を希望する職員をコンピテンシー評価
3、不足しているコンピテンシーについて能力開発プログラムに応募
4、不足しているコンピテンシーについて6科目の講義
5、1ヵ月後に実践企画書を提出して、3ヶ月間それを職場で実践
6、実践結果を60分間プレゼンテーションしてコンピテンシーの習得度を評価
7、必要なコンピテンシーをすべて備えていると評価されれば、役職に登用

コンピテンシー得点と実践企画書評価の得点は、実際に比例関係にあった
コンピテンシー得点は実際の仕事の実力を正確に測るモノサシと言える
従来の評価では、同じ職員に対する評価が評価者によって最低から最高まで分かれた
従来の評価手法は評価者の主観によって異なる評価結果になってしまう

全職員の30%が「コンピテンシー評価を受けたい」と答えた
「従来と同じ仕事をきちんとこなすだけ」を最低ランクとして、変革意識の有無を評価
3ヶ月の企画実践研修では、職場内に感動的な変革が起こることも多かった
課長登用が10歳若返り、係長から課長補佐を経ずに課長に登用される例も
必要とされる能力を持つ人がそのポストに登用されるという、当たり前の形

質疑応答

Q,コンピテンシー研修に積極的でない残り70%の職員をどうするか?

A,上位30%がコンピテンシーを理解すれば、残りの70%も自然とついてくる
  「なぜ仕事をするのか」という使命感を育てる方法も今後は考えたい

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