役所の「総合計画」はどうあるべきか?

2004年08月31日

月2回ある小西砂千夫・関学教授の勉強会に参加。
小西先生が行っている「自治体のガバナンス(組織運営)評価」のアンケート項目のうち、
「総合計画」の評価方法について議論しました。
総合計画とは役所の将来ビジョンを示したものであり、すべての業務の拠り所となるはずのものです。

神戸市の総合計画「マスタープラン」は、「現在150万人の人口が2010年には170万人に増える」という
非現実的な将来予測に基づいて作られたまま放置されています。
土地開発や水道用のダム開発の議論を詰めていくと最後の最後で
「マスタープラン通り2010年に人口が170万人に達しても良いように、土地や水を確保するのです。」
という逃げの答弁に使われてしまう、諸悪の根源となっています。

理想的な総合計画とは、どのような条件を備えているべきか?
以下、私のメモです。

040831小西砂千夫教授「総合計画に関するガバナンス評価」

政策の目標体系として総合計画が策定されているか?
1、政策が目的別・分野別に整理され、政策-施策-事業の体系ができている
2、地区別計画が総合計画と並行して定められている
3、実施計画の事業区分が総合計画の事業区分と一致している
4、将来人口の設定が根拠のあいまいな見通しではなく客観的・中立的な予測である

機能するシステムとして制度設計されているか?
1、目標に対してベンチマーク(達成度を測るための社会指標)が設定されている
2、財政計画とのつじつまが合っている
3、実施すべき事業の優先順位が明記されている
4、総合計画の内容が職員・住民に周知され、政策選択の土台になっている
5、ベンチマークや事業費などで、総合計画の進み具合が定期的に把握されている
6、市長の交代などによる総合計画期間中の見直しが、最初からルール化されている
7、総合計画と市長の政治スタンスの関係が明記されている

説明責任が果たされているか?
1、基本構想だけでなく基本計画も条例に基づいて議決されている
2、総合計画について議会で公式に説明する機会が設けられている
3、総合計画の概要や財政見通しが市の広報紙などで住民に示されている
4、総合計画の全文がホームページなどで公開されている
5、総合計画の内容を周知するためのシンポジウムなどが開催されている

総合計画の策定に参加する場が設けられているか?
1、総合計画の進み具合が議会に対して定期的に報告されている
2、総合計画の内容が目標体系として適切であるか、議会で検証されている
3、総合計画の策定委員会に市民公募委員が参加している
4、総合計画の進み具合がホームページなどで定期的に公表されている

他のシステムとつじつまが合う制度設計がされているか?
1、総合計画の事業区分が予算決算、事務事業評価の事業区分の基本となっている
2、事務事業評価が総合計画の目標体系に照らして行われている
3、予算決算は総合計画の目標体系に沿って分類されている
4、予算編成では総合計画に照らして枠配分が行われている
5、市長が選挙時に掲げたマニフェストとつじつまが合わされている
6、自治基本条例が総合計画にどのように反映されたか明記されている
7、各年度の予算配分が総合計画とつじつまが合っているか、議会で検証されている

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