横須賀市の行政評価システム「まちづくり成績表」
2004年05月11日
「本当に進んだ街に勉強しに行こう」ということで、
関西の若手議員7人と共に神奈川県横須賀市に視察に来ました。
市役所の仕事の良し悪しを住民も交えてチェックする行政評価システム「まちづくり成績表」。
評価結果がきちんと翌年の予算や市の基本計画に反映されてくるかどうかが最大のポイント。
以下、私のメモです。
040510横須賀市の統合型行政評価システム「まちづくり成績表」
横須賀市:人口43万人、一般会計1344億円、職員数3920人、20部局119課
平成12年より政策評価指標・事務事業評価の研究・検討
平成13年度事務事業評価
平成14年度政策評価・統合評価・外部評価
4つの行政評価
統合評価・・・事務事業評価と政策評価の統合システム
行政サービス評価・・・市民満足度調査の補完
プロジェクト評価・・・イベントなど効果が多岐にわたるもの
政策マーケティング・・・市民意識を把握し、実現すべき状態を数値化・事業化
IT活用により予算決算システムとの連動、市民との情報共有
行政評価システムを総合計画の進行管理にも用いる
事務事業評価の指標は4つ
予算執行率(インプット)
事業量達成率(アウトプット)
事業効率(コスト効率)
効果達成率(アウトカム)
各部局の主任~課長17名からなる行政評価プロジェクトチームが二次チェック
二次チェックで例年20本ぐらいは原課の評価が覆る
9月上旬には議会に評価結果を報告
今年から決算議会を10月に行うことになった
まちづくり評価委員会が10月~1月に第三次の外部評価を行い、予算査定に活用する
まちづくり評価委員会は事務事業単位で評価を覆すことは少ない
公募市民6名、学者5名、市民団体5名(農協・商工会・子ども会など)の16名からなる
委員長は早稲田大学のいとうしげる先生
オブザーバー・説明員として行政評価プロジェクトチームの市職員が参加
採用はグループ面接により協調性を重視している
市民満足度調査
毎年15歳以上の市民2000人を対象にアンケート
まちづくり指標
まちづくり市民コメンテーター
一般市民公募20名でワークショップを行い、市民アンケートを補完
行政側から事務事業評価、市民側から満足度調査・まちづくり指標
両者の差異も分析して統合評価とする
今後の課題
事務事業250のうち1割が見直し対象評価になるが、残り9割をどう見直すか
統合評価で黄信号がついた施策について、責任者がはっきりしていない
施策目標責任者が組織の責任者となるようにする
事務事業単位で予算と組織が分かれているのが難しい
「評価結果を必ず活用する」という流れを職員に見せる
行政評価システムの精度を上げる
施設管理などは「管理の適正度」だけでなく、利用者のサービス評価も必要
イベントや企業誘致など、横断的なプロジェクト評価
範囲の明確化、プロジェクトの必要性・保持性・採算性、改善策
ホームページには評価表そのものを載せるのではなく、
施策評価は「市民はこう感じてます」、事務事業評価は「役所はここまでやりました」
「適正度」だけでなく、「事業の成果」まで表示するのが今後の課題
質疑応答
Q,議会の反応は?
A,「パブリック・コメントや行政評価の結果を受けて、何を審議したら良いのか?」
Q,評価作業の事務量が膨大になっていないか?
A,もともと事務事業評価など各種バラバラにやっていたのが一本化された
例えばイベントでは集客数だけでなく満足度や効果も考える必要は出てきた
作業量としては大したことないが、考えるべきことは増えたと思う
Q,行政評価システムそのものの評価・市民満足度
A,アクセス件数も少なく、意見も1件程度
中学生ぐらいから広報してゆきたい
3年に1度行っている子どもアンケートと連動させる案もある
Q,まちづくり指標とアウトカム指標の違い・整合性
A,アウトカム指標は事務事業サイズ、まちづくり指標は大きな施策サイズ
両者が同じ指標になることもあるが、なるべく同じにならないようにしたい
Q,評価が予算や次の基本計画に反映される仕組みを制度的に担保しているか?
評価結果をどれだけ施策に織り込んだかを評価している
内部での事務事業評価でとどめず、外部評価があることを意識したうえで内部評価
行政評価の最大の目的は「改善」であり、評価にこだわることはない
予算・決算の仕組みをも問い直すものになる
評価と決算の違いを議会で議論してほしい
プロセスがすべて公開され、意見のずれが表に出ることが大切
行政評価を実施する途中に、気づいて自主的に制度変更することも多い
Q,人事評価システムについては
A,今年から検討が始まった
行政評価と人事評価のリンクはまだ難しい
政策目標の成果=組織の成果となるようにする方向性もある
Q,三次評価に市民を入れることに役所内部の抵抗は?
A,全庁的に公募のやり方や女性比率などの指針がある
市民活動促進条例で審議会の進めかたや外部評価の設置などが決まっている
最初からパートナーシップがうまくいくのはニセモノだと思う
市役所と市民がなぜぶつかるのか?を考えるのが役所改革
市民参画は紙やホームページではなく、生のやりとりでの情報公開が大切
行政が持っていない情報を
Q,生の声をさらに吸い上げる仕組みは?
A,アンケートを書いてくれる人はよっぽど不満のある人
窓口で住民がもらした一言をきちんと吸い上げて共有できないか
ネガティブなことだけでなく、褒められたことも共有したい
コールセンターのように大規模一括システムではなく、小さなシステム
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