横須賀市のIT戦略
2004年05月11日
続いて横須賀市のIT戦略について。
他の都市よりひと足早く平成8年から取り組んできたIT化の成果と、今後の考え方を学ぶ。
役所のIT化はお金がかかるため、複数の市でシステムを共有するか、ASPのような形が良いかな?
ともあれ現場の職員が自分の役所の仕事に誇りを持って説明してくださるのは、すばらしい。
以下、私のメモです。
040510横須賀市のIT戦略
「電子市役所推進戦略」は庁内だけで決めた内向けの計画
「IT基本戦略」はNTT電鉄ドコモや京浜急行、医師会、商工会も含めた計画
特に平成8年から取り組んで昨年度に完了した内部業務のIT化が特色
今年度からは、市民に便利さを実感してもらえるIT化にシフト
ホームページにはプライバシー・ポリシーと免責事項、著作権を明記している
「役所屋」では年末年始以外の毎日8時まで住民票や印鑑証明を取得できる
入退室管理が不要で、市民にとっても便利な民間テナントに入居
インターネット体験や保健婦とのオンライン相談もできる
現在3号店まで開店しているが、これ以上増やす予定は無い
災害時に三浦半島内部で物資や情報を流通させる「災害ネットシステム」も構築
災害現場からデジタル画像を災害対策本部に送り意思決定する
グループウェアの多様な機能
市長の役所外での発言も職員が普段から見て、市のビジョンが共有されている
各部署で不用品をやり取りする掲示板
職員が他の課に匿名で提案できる掲示板
会議室や公用車の一元管理とオンライン予約
グループウェア導入の効果
横須賀市では部長・課長の下に係長はおらず、「班長」と呼ばれる主査がいる
情報は上から下に流されるのではなく、いつも決まった場所に「置いてある」
情報を伝達するためだけの係長なら不要
「うちの部署はその話を聞いてないよ」という言い訳ができなくなった
ペーパレス化で年間75万枚の紙が節約できた
導入のポイント
ペーパレス化は賛同を得やすい
皆が見る文書だと思えば書き込み方も変わる
電子メールは私用も可・ネット接続は自由にして、どんどん使ってもらう
遊びのサイトを見ているようでも、それを仕事に活用するモラルがあれば良い
原則として庁内では決済完了後のすべての文書を公開
「生き字引」的な古い職員に頼らなくても過去の経緯が分かる
公文書公開の窓口で「こんな文書がありますが?」と見せる
電子入札システムは入札制度改革の延長線上にある
1、指名競争入札を廃止して競争性を高める
指名競争入札から条件付一般公募入札に変えたことで、入札企業数が倍増
2、現地説明会を廃止して業者同士の接触をなくす
3、書類の受け取りや入札当日など、業者と市職員の接触もなくす
もともと局留め郵便入札だったが、電子入札で業務量を減らした
入札改革を平成10年に行った後、落札価格は10%以上下がった
入札改革に反対する街宣車が来たが、契約課職員と市長は圧力に負けなかった
質疑応答
Q,IT化の費用は総額いくらかかったか?
A,平成16年度予算ではじめて各部署のIT予算を合計した
情報化担当だけで20億円、それ以外の各部署で合計20億円かかっていた
Q,システムを他の自治体に販売する予定はあるのか?
A,電子入札システムの共同利用はしている
Q,ネットワークのセキュリティー対策は?
A,どんなセキュリティー対策をしているかを明らかにはできない
システムのセキュリティーだけでなく、人間が情報を漏らさない仕組みが必要
職員が情報を持ち帰らないよう、帰宅時にはカバンを互いに見せ合う
ウィルス対策ソフトが最新のものに更新されているか確認してからネット接続
情報マネジメント規則で、所属長は年に1度以上セキュリティー研修をうける
研修では「去年のセキュリティーではデータが盗まれる」という実体験をさせる
ネットワーク保守費用で年間4億円がかかっている
カテゴリー:
テーマ:
関連記事 :
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL
http://nada-kobe.com/mt/mt-tb.cgi/1179